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東洋医学に学ぶ 旬な食生活

人の体を構成する「五臓」
梅雨期に弱る「脾」に優しく

植木もも子 [料理研究家・管理栄養士・国際薬膳師]
【第3回】 2013年6月14日
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 6月21日は夏至。陽の気が最も多くなりますが、高温多湿の日本では、暑さよりも湿気が不快に感じる季節です。汗が乾きにくかったり、雨に濡れたり、家の中も湿気がこもったりすると、体にも「湿」がたまりやすくなります。すると、何となく重だるく、むくみや食欲不振、疲労感なども引き起こします。

 中医学には、五行説を体に応用した「五臓」の考え方があり、人の体も「心・肺・脾・肝・腎」の五つの「臓」に分けられます。それぞれが五行説の木=肝、火=心、土=脾、金=肺、水=腎の位置関係にあり、互いに促進したり抑制し合ったりする関係にあって、バランスを取っています。これは内臓を示しているのではなく、人の体の生理機能や症状などを表しています。

 そして、この時期、体にたまりやすい湿を最も嫌う臓は「脾=胃」です。脾には食物を消化吸収し、全身に送り届ける役割があります。湿が脾にたまるとその働きを阻害し、食欲が湧かない、何となく消化が悪い、体がだるい、疲れやすいなどさまざまな症状が出てきます。

 この季節の食養生のポイントはなるべく生もの(特に刺し身など)は多食せず、さらに冷たい飲み物も避けることです。胃の弱い方は意識して消化がよいもの、温かいものを選ぶようにしましょう。むくみなどが気になる方はトウガン、ハトムギ、小豆などの利尿作用のあるものがお薦めですが、体を冷やす涼性のものが多いのでショウガや唐辛子などの香辛料を一緒に取るとよいでしょう。また、ニンニクやタマネギ、ネギ、ニラなどには殺菌作用があるので、この時期にかかりやすい食中毒予防のためにも、毎食でも頂きたいものです。

 スポーツやサウナ、入浴などで体の巡りをよくして代謝を高めながら、余分な水分=湿を汗として排せつするのも一つの方法です。

●お料理ヒント
トウガンと鶏肉、ショウガのスープまたはカボチャのスープにナツメグやシナモンを振る。カツオのおいしい季節ですから、温性のネギ、ショウガ、シソ、ミョウガ、ニンニクなどの薬味類をたっぷり添えましょう。脾の働きを弱らせる脂っこいもの、甘いものは食べ過ぎないように注意。
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植木もも子 [料理研究家・管理栄養士・国際薬膳師]

健やか料理研究家、管理栄養士、国際中医師・国際中医薬膳管理師。
遼寧中医薬大学付属日本中医薬学院の薬膳講師を務める。原宿にて薬膳と栄養学双方を取りいれた美味しい季節の料理教室と初心者のための男性料理教室を主宰。企業、レストランなどの健康メニューの提案、開発等を手掛ける。NHKテレビテキスト『きれいの魔法』にて、「きれいになる薬膳レシピ」好評連載中。近著『夜九時ご飯』(新星出版社)『欝に効く、食べ物、食べ方。作りかた』共著(保健同人社)『毎日作らないおかずの手帳』日東書院など
「毎日の食事が人生を作る」「美味しく!楽しく!健康に!」をモットーに活動中
HP  http://www.peachtreekitchen.jp


東洋医学に学ぶ 旬な食生活

食養生は中国の古くから伝承されている、健康を維持するための知恵です。中国の伝統医学は4000年もの歴史を持つともいわれています。その基本となる考えは陰陽学と五行説の考え方です。特に「陰陽」はすべての基本となります。この連載では養生法、特に季節に合った食養生のお話をしていきます。

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