旬を楽しみ、身体が喜ぶ 江戸料理
【第49回】 2013年6月21日 車 浮代

梅雨の水を飲んで旨くなる「鱧《はも》」
祇園&天神祭りに欠かせぬ夏の風物詩

 梅雨に入り、産卵を前にした、今が最もおいしいと言われる鱧(はも)――。

 関東以北の方々にとっては馴染みの薄い魚かも知れませんが、関西、特に京・大阪の夏には、なくてはならぬ高級魚です。

鱧天
【材料】骨切り鱧…1パック/卵…1個/冷水…100ml/薄力粉…70g/揚げ油…適量/大根おろし…適量/天つゆ、塩、すだちなど…適量
【作り方】①鱧は食べやすい大きさに切る。②ボウルに卵と冷水を入れてよく混ぜ、薄力粉を加えてざっくりと混ぜる。③170℃に熱した油に②を絡ませた鱧を入れ、両面を揚げたら油を切り、敷き紙の上に盛りつける。お好みで天つゆ、塩、すだちなどを添えて。

 鱧食の歴史は古く、縄文時代の貝塚から骨が見つかっています。

 その後、平安時代は鱧の乾物が貴族の間で食べられた形跡が残っており、江戸時代になると、京都を中心に、生の鱧を調理した料理が頻繁に食べられるようになりました。

 なぜ京都で鱧がもてはやされたかと言うと、まず第一に、鱧の飛び抜けた生命力にあります。

 内陸にある京都に、生きたまま届く魚は鱧以外になかったため、京の人々は淡白でありながら旨みのある、新鮮な鱧の薄造りを楽しむことができたのです。

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旬を楽しみ、身体が喜ぶ 江戸料理

栄養価の高い旬の食材を、あまり手を加えずにいただく――。これが江戸料理の醍醐味であり、健康長寿につながる正しい食のあり方だと思います。このコラムでは、江戸料理と健康をテーマに、食材ごとの情報とレシピをご紹介していきます。

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