交渉失敗!!!
その原因は?

 以下は、あるクライアントにて、情報系システムの導入を検討していたときのことです。システムの見積りは事業部門のAさん(30代)がクライアントと調整していましたが、見積り額の妥当性をチェックするために、途中から購買部のBさん(30代)も加わることになりました。

Aさん「以上の説明で分かるように、見積りは一通り精査してあります。ただ、実は交渉の余地はまだ…

Bさん「そうですね、ある程度の見積りはされていますよね。でも、見積り書に書いてある、管理者Xさんはいなくても問題ないんじゃないですか?ここを減らせれば、さらに見積り額を減らすことができるんじゃないですか?」

Aさん「(まだ言いたいことが残っていたのに!)…そうですよ、Xさんの費用を減らしてもらう交渉余地はまだあります」

Bさん「やはりそうでしたか。ではそのようにクライアントと交渉を進めていきましょうよ」

Aさん「はぁ、そんな簡単に飲んでもらえる要求じゃないと思いますよ。だったら、次の交渉で、その件をBさんから説明して下さい

Bさん「そんな、さすがに無理ですよ。いきなり打ち合わせに参加しても、今までの交渉で積み重ねてきた関係性が無ければ、無理と言われてしまうだけです」

Aさん「いえいえ、なんでも気づくBさんですから、きっと大丈夫ですよ(交渉に失敗したらBさんのせいにしてやろう)

 案の定、交渉は失敗に終わって、見積り額削減を果たすことはできませんでした。