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逆境を吹っ飛ばす江上“剛術”―古典に学ぶ処世訓―

其の45「論語」を読む。
やる気が起きない停滞期をどう過ごす?

江上 剛 [作家]
【第45回】 2013年7月9日
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 窓の外は、しくしくと雨。うっとしい天気だ。雨が降っているのにもかかわらず、むしむし。首筋にたらーりと汗。

 満員電車に乗ると、スマホをいじっていた若い女性が露骨に嫌な顔を向ける。汗臭いのかな?まさか加齢臭?

 これから暑くなる。歩くたびに汗でワイシャツはびしょびしょだ。自分でも気持ち悪いのに、身動きしようのない混雑した電車の中で若い女性に自分の汗が降りかかろうものなら、身体を汚したと傷害罪?で訴えられかねない。

 ああ、こんな嫌な思いをしても働かないといけない。朝、起きると、毎日がブルー・マンデー状態。どうにも動きたくない。栄養ドリンクを飲もうが、体操しようが、ダメなものはダメ。

 体調が思わしくなくても、気候が悪くても、評価されてさえいれば、なんとかベッドを離れて、会社に行くことができるが、評価されていなければ、もはやどうしようもない。

 評価されていなければ、やる気が起きない。人生の停滞期だ。

 誰にもこんな時期がある。停滞期のない人はいない。そこをどう過ごすかで、次のステージが決まってくる。

停滞したら「休む」に限る

 銀行に勤務していた頃、すごい話を聞いた。私が勤務していた第一勧銀(現みずほ銀行)は、合併銀行だったのでいつも派閥争いをやっていた。旧第一銀行と旧勧業銀行とで。

 その人は、旧第一銀行の出身だったのだけれど、どうにも仕事のやる気がなくなってしまった。意欲減退の停滞期に入ってしまった。理由は、派閥争いに巻き込まれ、そのあまりのくだらなさにげんなりしてしまったのだ。

 サラリーマンをやっていると、まわりのくだらなさに自分を合わせているうちに、とことん疲れてしまうことがあるが、そういう状態だ。

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江上 剛 [作家]

えがみ ごう/1954年1月7日兵庫県生まれ。本名小畠晴喜(こはた はるき)。77年3月早稲田大学政経学部卒業。同年4月旧第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。高田馬場、築地などの支店長を歴任後、2003年3月同行退行。1997年に起きた第一勧銀総会屋利益供与事件では、広報部次長として混乱収拾に尽力する。『呪縛 金融腐蝕列島』(高杉良作・角川書店)の小説やそれを原作とする映画のモデルとなる。2002年『非情銀行』(新潮社)で作家デビュー。以後、作家に専念するも10年7月日本振興銀行の社長に就任し、本邦初のペイオフを適用される。


逆境を吹っ飛ばす江上“剛術”―古典に学ぶ処世訓―

作家・江上剛氏は、その人生で2回も当局による強制捜査を経験した。その逆境にあって、心を支えくれたのが、「聖書」「論語」「孫子」などの古典の言葉である。ビジネス界に身を置けば、さまざまな逆風にされされることも多い。どんな逆境にあっても、明るく前向きに生きる江上剛氏が、柔術ならぬ“剛術”で古典を読み解き、勇気と元気の“素”を贈る。

「逆境を吹っ飛ばす江上“剛術”―古典に学ぶ処世訓―」

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