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東洋医学に学ぶ 旬な食生活

食材に備わった「五性」を
うまく組み合わせた食事を

植木もも子 [料理研究家・管理栄養士・国際薬膳師]
【第4回】 2013年7月11日
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 薬膳の考えの一つに食材が持つ、体を温めたり冷やしたりする性質があり、これを「五性」といいます。

 温める力が強いものを「熱性」、弱いものを「温性」、温めも冷やしもしないものを「平性」、体の熱を取るものを「涼性」、熱を冷ます力が強いものを「寒性」としています。それぞれの季節に合わせ、これらの性質を知った上で調理すると、体調のバランスを取りやすくなります。

 食材のなかで一番多い性質は平性ですが、夏には体の熱を冷ます涼性や寒性のものが多く出回ります。

 7月は気温ばかりか湿度も高く、蒸し暑い季節です。本来、体の熱と湿を取る食材を上手に組み合わせるといいのですが、現代は冷房も完備されているので、昔のように極端に熱を取るものばかりを食べると冷え過ぎる恐れもあります。自分の環境に合ったものを摂取するようにしましょう。また、調理法や組み合わせる食材で、胃腸を冷やさないようにすると夏バテも予防できます。

 夏に出回る食材の性質は、以下のように分かれます。

平性=エダマメ、トウモロコシ、ピーマン、パイナップル、ウナギなど。

涼性=キュウリ、ナス、オクラ、レタス、セロリ、マンゴーなど。

寒性=トマト、ニガウリ、ズッキーニ、トウガン、スイカ、メロンなど。

温性=カボチャ、ショウガ、シソ、ミョウガ、タマネギ、モモ、アジ、イワシなど。

熱性=トウガラシ、ニンニク、コショウなど。

 この時期は涼性や寒性の食材をメーンに、温性や熱性の食材やスパイ

スを組み合わせて冷え過ぎないようにバランスを取るといいでしょう。

 タイやインド、中国の四川省などの高温多湿の地域では、トウガラシやニンニクなど熱性で辛味の食材を食べて体の中にこもった熱と湿を汗と共に体外に出すことにより、体温や水分のバランスを取っています。タイ、インドのカレー、四川省のマーボー豆腐などはその知恵が生み出した料理といえます。

 夏に出回るウリ類の野菜(キュウリ、トウガン、白ウリ)や、果物(スイカ、メロン)は利尿作用とともに体を潤す作用もあります。汗を大量にかいたときは塩分補給も必要ですので、スイカに塩の組み合わせは熱中症予防に適しています。

●お料理ヒント
涼性のナス、寒性のズッキーニ、トマトと温性の鶏肉やエビを組み合わせたカレー、タマネギとレタスのサラダ、キュウリとアジの酢の物など。
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植木もも子 [料理研究家・管理栄養士・国際薬膳師]

健やか料理研究家、管理栄養士、国際中医師・国際中医薬膳管理師。
遼寧中医薬大学付属日本中医薬学院の薬膳講師を務める。原宿にて薬膳と栄養学双方を取りいれた美味しい季節の料理教室と初心者のための男性料理教室を主宰。企業、レストランなどの健康メニューの提案、開発等を手掛ける。NHKテレビテキスト『きれいの魔法』にて、「きれいになる薬膳レシピ」好評連載中。近著『夜九時ご飯』(新星出版社)『欝に効く、食べ物、食べ方。作りかた』共著(保健同人社)『毎日作らないおかずの手帳』日東書院など
「毎日の食事が人生を作る」「美味しく!楽しく!健康に!」をモットーに活動中
HP  http://www.peachtreekitchen.jp


東洋医学に学ぶ 旬な食生活

食養生は中国の古くから伝承されている、健康を維持するための知恵です。中国の伝統医学は4000年もの歴史を持つともいわれています。その基本となる考えは陰陽学と五行説の考え方です。特に「陰陽」はすべての基本となります。この連載では養生法、特に季節に合った食養生のお話をしていきます。

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