働く女性にとって「妊娠・出産・育児」は、キャリア上の大きな分かれ道になることが多いもの。「産むか、産まないか」「産むとしたら、いつ産むか」「産んだ後も仕事を続けるか」……。迷うポイントはいくつもあります。 
連載最終回では、NPO法人J-Win理事長として日頃からワーキング・マザーの応援にも力を入れ、近著『もっと上手に働きなさい。誰も教えてくれなかった女性のための仕事のルール』のなかでは、プライベートとキャリアの両立に悩む女性に温かいエールを送っている内永さんに、お話をうかがいます。

全員が即答したある質問

「子どもを『産まなきゃよかった』と思ったことある?」

 私が理事長を務めるJ-Win女性ネットワークのワーキング・マザーに訊いたことがあります。すると、全員が「絶対に産んでよかった!」と即答しました。

 幼い子どもを持ちながらフルタイムで働くのは、生半可なことではありません。それでも、後悔している人は1人もいない。すごいことだと思いませんか?

「働くママ」といえば、世間では「大変そうだよね~」「よく両立できるよね~」と思われています。それに加えて、子育て中は仕事のパフォーマンスが落ちるとも思われがちです。

 ところが実際は大変なことばかりではないようです。

「6時にお迎えに行かなきゃ」と思えば集中力は高まりますし、仕事で落ち込んだ時に「子どもが心の支えになってくれる」というメリットもあるそうです。

 J-Win女性ネットワークのメンバーの1人も、精神的にどん底に来ていた時に、息子から「僕、仕事してるママが好きだよ」と言われて立ち直ったと話していました。