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ディズニー こころをつかむ9つの秘密
【第9回】 2013年7月23日
著者・コラム紹介バックナンバー
渡邊喜一郎

いかに「地方」の人を惹きつけるか――
東京ディズニーランドの信じられないほど地道なマーケティングとは?

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東京ディズニーランドが行なった、「いかに来てもらうか」の仕組みを準備しつつ「ディズニーランドとは何か」という本質を理解してもらうための試みとは? 信じれないほど地道で地味なマーケティングのキモを語る!

「ディズニーランドがやってくる」の地方行脚

 私たちは当時、お客さまに直接「ディズニーランドとは何か」、を理解してもらうための取り組みも進めていました。そこで画策したのが、入社時に担当した「JALナイト」。東京ディズニーランドのスポンサー企業である日本航空(JAL)と組んで行った全国キャンペーンで、当時、JALはこの企画で、航空機が発着する都市で販売促進活動を展開していました。

 もともとハワイ、スペインなどの海外ツアーを知ってもらうために年に1回行われているキャンペーンだったのですが、たまたまカリフォルニアの年があり、どうせなら「ディズニーランドがやってくる」という企画でいきましょう、とスタートしたのでした。

 JALにすれば、アメリカのディズニーランドも東京ディズニーランドもツアーとして扱える。一石二鳥なのです。そして東京ディズニーランドは、開業前にお客さまにアプローチができる、というメリットがありました。

 そしてこのとき行われたのが、第3回にも書いた、ミッキーマウスと、アメリカのディズニーランドから呼んできたダンサーを中心としたチームによるショー。地方都市で展開したのですが、どこも大変なにぎわいでした。

ディズニーランドを知っている人は2割に満たなかったのですが、ミッキーマウスを目の前で見たことがある人は、もっと少なかったはずです。ミッキーのキャラクターは知っていても、じかに見たことはない。そういう人がほとんどの中で、テレビやキャラクターとしては知られていたミッキーマウスがやってくる、というのは、相当なインパクトになるようでした。

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渡邊喜一郎

1959年生まれ。1981年、大卒/高卒の定期採用2期生として、オリエンタルランド入社、運営本部マーケティンググループに配属。東京ディズニーランドのオープンに向け、マーケティング全般に携わった。当時はまだ確立していなかった集客、ブランド構築、知名度向上からツアー企画やプライシングなどのしくみづくりまでを行い、2年目に目標の入場者数1000万人を達成した。開業後はリピーター獲得、マスコミ戦略策定など新しい試みの仕掛け人として活躍したのち開発部に異動、オフィシャルホテルオープン、ディズニーリゾート全体の開発を手がけた。 東京ディズニーランドで得たマーケティングの経験を活かし日産自動車、現タカラトミーなどを経て、メディア工房取締役常務執行役員を務める。2012年に新会社の代表取締役に就任、スマートフォン事業、EV事業等を手がけている。


ディズニー こころをつかむ9つの秘密

東京ディズニーランドの開業前からブランディング、集客などからプライシングまで携わり、開業後はリピーター獲得、オフィシャルホテルのマーケティングなどを担った伝説のマーケターが、ディズニーの神髄を初めて語る。この連載では、今まで語られてこなかったマーケティングの秘密を記した書籍の中からトピックをご紹介します。

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