「優秀だと思われたい」。
リーダーになったら、その意識は捨てる
リーダーとなったあなたにまずお伝えしたいのは「自分の優秀さを、むやみにアピールしてはいけない」ということです。言葉にすると簡単ですが、これができている人はそうそういません。
なぜなら、リーダーになりたての人ほど「リーダーは、チームの中で一番優秀でなければならない」という呪縛に囚われているからです。
きっとあなたも、リーダーを任されたその日から「優秀なリーダーになりたい」と思い、部下たちからは「あの人は優秀だよね」と言われたい、そう願っていることでしょう。そのお気持ち、すごくわかります。誰だって優秀だと思われたいものです。
でも、その「優秀だと思われたい」という意識は捨てて下さい。むしろその意識が、あなたのリーダーとしてのあり方を大きく狂わせてしまいます。
これまで私が出会ってきた中に、こんなリーダーがいました。彼はプレーヤーとして抜群に優秀だったので、すぐリーダーを任されました。
もともと頭は切れますし、言葉に説得力もある。自分の成功体験にも自信を持っていましたから、部下に対して「こうするべきだ」「こうしておけば間違いない」という強い指示を出し、チームをグイグイ引っ張っていくタイプのリーダーです。そして、リーダーになってしばらくは業績も好調でした。