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女性社員のトリセツ
【第3回】 2009年10月13日
著者・コラム紹介バックナンバー
前川孝雄 [(株)FeelWorks代表取締役/青山学院大学兼任講師]

「急ぎだって言うから最優先でやったのに、ひと言もなしってどういうこと!?」女性社員が感謝の言葉を求めるワケ

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 タイトルのこのセリフを聞いて、「自分のことだ……」とドキッとした人もいるのではないでしょうか。女性部下が頼んでいた書類などを仕上げてもってきたとき、パソコン画面を見ながら生返事しただけで、きちんとお礼を言わないままになっていませんか?もしくは、文書をメールしてもらったにもかかわらず返事も書かず、そのままにしてしまっている人もいるかもしれませんね。

 私はこれまで、女性部下のモチベーションを高めるスイッチの在りかは、大きく2パターンに分けられると考えてきました。

(1)仕事モチベーション派
 仕事そのものにやりがいを見いだします。“堅実キャリア”さんの多くがこのタイプです。好きな仕事に挑戦し始めた“天職ドリーム”さんにもあてはまります。

(2)職場モチベーション派
 職場の人間関係や居心地、待遇などの良さが仕事に取り組む動機になります。仕事モチベーションもあるけれど、「店長が尊敬できるから」「みんなが私を気にかけてくれるから」というまだ好きな仕事につけていない“天職ドリーム”さん、「時給がいいから」という“公私セパレート”さん、「課長や先輩が面白い人ばかりで会社が楽しいから」という“結婚ロマンス”さんは、こちらのタイプです。

 相反する志向をもつ2つのタイプですが、興味深いことに「女子社員は、こんな上司に怒っている!」といったテーマで座談会を開くと、合コン大好きの結婚ロマンスさんも、管理職志向の堅実キャリアさんも、仕事を頼まれた上司や先輩から感謝やねぎらいの言葉がないとき、

 「必要とされていないように感じて悲しくなる」
 「居場所がないように思える」
 「どうせ何をやっても評価されないんでしょ」
 「私のことをぜんぜん見ていてくれない」

 と感じ、モチベーションが下がるというのです。

 男性部下であれば、忙しさを言い訳にぞんざいに接してしまっても、「ああ、忙しかったんだな」「いつものことだ」と組織軸の視点で理解してくれる確率が高いものです。しかし、女性部下のモチベーションは、どのタイプであっても、上司のささいな気遣い――「感謝する」「ねぎらう」「見守る」――といったことで維持されていることがわかります。

 よくよく考えれば、これは当たり前のことかもしれません。仕事モチベーションの堅実キャリアさんであっても、経験の少ない若手のうちは、そうそうやりがいのある仕事など任されることはありません。そんなときささいな仕事であっても上司からねぎらいの言葉があれば、「これでいいんだ」「上司はちゃんと見守ってくれている」と安心できるのでしょう。

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前川孝雄 [(株)FeelWorks代表取締役/青山学院大学兼任講師]

株式会社FeelWorks代表取締役、青山学院大学兼任講師。
1966年兵庫県明石市生まれ。大阪府立大学経済学部、早稲田大学ビジネススクール・マーケティング専攻卒業。株式会社リクルートで「リクナビ」「ケイコとマナブ」等の編集長を歴任後、多様な働く人の価値観に精通した知見を活かし、2008年に株式会社FeelWorks設立。コミュニケーション循環を良くすることで温かい絆を育み組織の体質を変えていく「コミュニケーション・サイクル理論」(CC理論)を構築。「絆」と「希望」作りによる人材育成というユニークなコンセプトで話題を集め、『上司力研修』『キャリアコンパス』『Feelリーダーシップ』など独自プログラム、人間味溢れる講師育成にも力を注ぎ、多くの企業で好評を博している。
その親しみやすい人柄にファンも多く、人を育て組織を活かす「上司力」提唱の第一人者として自ら年間100本超のセミナーもこなす傍ら、テレビコメンテーター、コラム連載などでも活躍中。現場視点のダイバーシティマネジメント、リーダーシップ開発、キャリア論に定評がある。
主な著書に『若手社員が化ける会議のしかけ』(青春出版社)、『女性社員のトリセツ』『上司力トレーニング』 (共にダイヤモンド社)、『勉強会に1万円払うなら、上司と3回飲みなさい』(光文社)、『はじめての上司道』(アニモ出版)、『頭痛のタネは新入社員』(新潮社)、『組織「再起動」プログラム』(ビジネス社)など多数。2011年度から青山学院大学で「キャリアデザイン特別講座」の教鞭もとる。

ブログ 「前川孝雄の“はたらく論”」 http://ameblo.jp/feelworks-maekawa/
ツイッターアカウント @feelworks

 


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男性管理職にとって悩みのタネは女性社員。こんなに気遣っているのに、どこかしっくりこないのはなぜ? 女性社員の本音と上手なつき合い方を解説していく。

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