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今週の音盤=心のビタミン ビジネス・パーソンのための音楽案内

【ポール・マッカートニー「バンド・オン・ザ・ラン」】
厄災を乗り越えて楽観主義が創り上げたポールの世界

小栗勘太郎 [音楽愛好家]
【第67回】 2013年9月5日
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 俗に、『三つ子の魂百まで』と言います。

 これは、ある意味、運命論的な見方です。

 その人の生まれ持った様々なもの(性格やルックスや能力)が3歳までに確立して、その後の人生を支配するかのようにも聞こえます。しかし、3歳の子どもの魂がどの程度のものかは、己の3歳の頃を思い出せば分かります。幼稚園に入る遥か前に、大したものはありません。

 あるとすれば、親から引き継いだ遺伝的要素くらいでしょう。ということは、三つ子の魂の正体は、親から伝えられたDNAということでしょう。

 三つ子も年々齢を重ねて成長していいきます。なかには、圧倒的な才能を発揮する神童も生まれます。子どもの頃は全くパッとしなかった子が青年になると才能全開ということもあります。あるいは、あの子は将来凄いぞと思われていたのに、実は平々凡々のオトナになっちゃったということもあります。

 結局、一人の人間がどのように成長を遂げていくかは、決して予め決められているのではなく、あくまで本人次第だということなのでしょう。

 往々にして、才能の爆発というのは青年期に訪れます。芸術でも学術でも、生涯の傑作が10代後半から20代に書かれた例が沢山あります。夭折という言葉もあるほどです。

 じゃあ、オトナになってからは成長できないのでしょうか?

 いや。齢を重ねてなお傑作を書き続ける凄いオトナもいるのです。人生で最高の傑作を書いた後で、再びとてつもない創造力を発揮する男がいるのです。例えば、ポール・マッカートニーのように……。

 と言うことで、今週の音盤はポール・マッカートニー&ウィングス「バンド・オン・ザ・ラン」です(写真)。

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小栗勘太郎 [音楽愛好家]

1958年生まれ、牡羊座のB型。某国立大学卒、米国滞在5年。公僕を生業とする音楽愛好家。著書は『音楽ダイアリーsideA』 『同sideB』(西日本新聞社)。『毎日フォーラム』誌にて「歴史の中の音楽」を連載中。


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ビジネス・パーソンは日夜、現場で闘って、日々、喜怒哀楽を感じる。実は音楽の現場も同じだ。だって、音楽もビジネスも、所詮、生身の人間が作る、極めて人間くさい営みだから。音楽には妙な薀蓄など不要かもしれないが、音楽が生まれる時には物語がある。それを知って聴けば、喜びが倍になり、悲しみが半分になるかもしれない。毎週1枚、心のビタミンになるような音盤を綴ります。

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