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野口悠紀雄「日銀が引き金を引く日本崩壊」

GDP成長も設備投資も
公共事業に依存している

野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問]
【第20回】 2013年9月12日
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 内閣府が9日に発表した4~6月期の国内総生産(GDP)第2次速報値は、実質で前期比0.9%増、年率換算で3.8%増となった。8月12日発表の第1次速報値(前期比0.6%増、年率2.6%増)に比べて、かなり大幅な上方修正となった。

 4~6月期のGDP統計は、消費税増税を最終的に判断する際の重要な材料となることから、注目されていた。甘利明経済財政・再生相は、記者会見で、「引き続き良い数字が出ている」と述べた。

最終的には公共事業に支えられている成長

 第2次速報値の数字を見て、「金融緩和政策がいよいよ実体経済に影響を与え、経済の好循環が始まった」と感じている人が多い。しかし、実際に生じていることは、そうしたイメージとはまったく異なるものだ。

 最大の問題は、経済成長を支えている最終的な要因が、民需ではなく官需だということである。

 今回の上方修正の主たる原因は、表面的には、公的固定資本形成(公共投資)と民間企業設備である。

 公共投資は、第1次速報値の1.8%増から、3.0%増へと大幅に上方修正された。また、設備投資は、4~6月期の法人企業統計をもとに、1.3%増(速報値は0.1%減)へと、やはり大幅に上方修正された。

 これらの寄与率は、いずれも0.2%だ。合計すると、0.4%となり、GDP成長率0.9%の半分近くになる。そして、これまで実質GDPの成長を牽引してきた民間最終消費支出の寄与度0.4%と同じ寄与率になる。

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野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問]

1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省入省、72年エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て、2011年4月より早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問、一橋大学名誉教授。専攻はファイナンス理論、日本経済論。主な著書に『情報の経済理論』『財政危機の構造』『バブルの経済学』『「超」整理法』『金融緩和で日本は破綻する』『虚構のアベノミクス』『期待バブル崩壊』等、最新刊に『仮想通貨革命』がある。野口悠紀雄ホームページ

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野口悠紀雄「日銀が引き金を引く日本崩壊」

日本銀行が新しい金融政策を決定した。今後2年間でマネタリーベースを2倍に増加させ、消費者物価指数上昇率を2%にするとしている。これを受けて、「円安が進行して輸出が増大する。輸出関連企業の利益が増大し、株価が上がる。日本経済は長く続いた停滞から脱却しようとしている」と考えている人が多い。果たして、この期待は、実現されるだろうか?

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