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インキュベーションの虚と実

事業のHOWが鍵、そのパズルを考え抜く
小澤隆生・YJキャピタルCOOインタビュー

本荘修二 [新事業コンサルタント]
【第35回】 2013年9月17日
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小澤隆生・YJキャピタルCOO。nanapiやスターフェスティバルのメンターとして、事業創造に大きな役割を果たした。根っからの”起業家”である Photo by Kazutoshi Sumitomo

前回は、個人投資家でありメンターである小澤隆生氏がインキュベートした2社の事例について紹介した。今回は、直接その小澤氏に、事業のつくり方、つくらせ方について、話をうかがった。

 小澤氏は、自ら創業したビズシークを楽天に売却し、楽天でオークション事業を担当した後、楽天イーグルスの取締役として球団立ち上げを陣頭指揮。2007年に独立し、個人投資家として活動。共同創業したクロコスが12年にヤフージャパンに買収されたタイミングでヤフーグループ入りし、YJキャピタルCOOに就任。現在は、ショッピングカンパニー担当執行役員、CFO室を兼務する。

何をやるか、どうやるか
HOWがスカスカな事業案が多い

――スタートアップの事業案をみていて、感じることは?

 事業を始めるにあたり、何をやるか、どのようにやるかの、両方の課題がある。まず、何をやるかは、普遍的に正しいことでなければダメだ。例えば、砂漠で水は売れるが砂は売れない。WHAT=何をやるかを間違うと全くダメ。

 だが、WHAT がいいようにみえても、HOWの中身がスカスカなビジネスプランが多い。例えば、東京で一番おいしいフレンチレストランをつくるというようなもの。それが実現できれば、必ず儲かるというアイデアは、誰でも思いつく。

 もし、そのアイデアに投資するなら、三ツ星のレストランで15年間修業したとか、丸ビル1階で5年間格安で使える権利があるとか、フレンチ好きで金持ちの顧客リストを持っているとか、年商2億円の店をつくった実績があるとか、そういった自分がそのアイデアを実現できる理由が必要だ。

 HOWの見極めは大変だがとても重要。やり方で成功の確度や利益が変わるからだ。

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本荘修二 [新事業コンサルタント]

多摩大学客員教授、早稲田大学学術博士(国際経営)。ボストン・コンサルティング・グループ、米CSC、CSK/セガ・グループ会長付、ジェネラルアトランティック日本代表を経て、現在は本荘事務所代表。500 Startups、NetService Ventures Groupほか日米企業のアドバイザーでもある。


インキュベーションの虚と実

今、アメリカでは“スタートアップ”と呼ばれる、ベンチャー企業が次々と生まれている。なぜなら、そうした勢いある起業家たちを育てる土壌が整っており、インキュベーターも多く、なにより、チャレンジを支援する仕組みが存在するからだ。一方の日本はどうなのだろうか。日米のベンチャー界の環境の変化や最新のトレンドについて、25年にわたってベンチャー界に身を置いてきた本荘修二氏が解説する。また日本でベンチャーが育ちにくいと言われる背景を明らかにし、改善するための処方箋も提示する。

「インキュベーションの虚と実」

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