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生活保護のリアル みわよしこ

生活保護当事者への弾圧がついに始まった!?
“不正受給”の疑いで行われた家宅捜索の中身

――政策ウォッチ編・第41回

みわよしこ [フリーランス・ライター]
【政策ウォッチ編・第41回】 2013年9月27日
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2013年9月12日、「全大阪生活と健康を守る会連合会」および「淀川生活と健康を守る会」事務局等6ヵ所に対し、大阪府警による家宅捜索が行われた。理由は、1人の女性の生活保護費不正受給であった。ちなみにこの日は、9月17日に予定されていた生活保護基準引き下げに対する一斉審査請求の5日前であった。

今回は、この家宅捜索についてレポートする。なぜ、このタイミングで、生活保護費不正受給を理由とした家宅捜索が行われたのであろうか?

「会員の生活保護法違反」を理由とする
市民団体への家宅捜索

 2013年9月12日午前10時、「全大阪生活と健康を守る会連合会(大生連)」および「淀川生活と健康を守る会(淀川生健会)」事務局など6ヵ所に対し、大阪府警が家宅捜索を行った。理由は、淀川生健会の女性会員が生活保護法に違反したことであった。このことは、一部メディアで以下のように報道されている(容疑者とされている女性会員の氏名はイニシャルとした)。

生活保護費:58万円を不正受給の疑い 大阪・淀川の女逮捕――府警 /大阪
毎日新聞 2013年09月13日 地方版

 収入があるのに生活保護費約58万円を不正受給したとして、府警警備部は12日、飲食店アルバイト、S容疑者(32)=大阪市淀川区=を生活保護法違反の疑いで逮捕した。逮捕容疑は昨年3?6月、ラウンジでアルバイトしていることを隠し、保護費約58万円を受給したとしている。容疑を認めている。
 府警によると、S容疑者が2012年6月に淀川区に保護費を申請した際、同区の福祉団体「淀川生活と健康を守る会」の幹部が同席していた。府警は12日、関係先として同会など計6カ所を家宅捜索し、詳しい経緯を調べている。

 記事を一読するだけでも、いくつかの疑問を感じる。この記事から読み取れるのは、

 「容疑を認めている女性Sさんを逮捕し、逮捕と同日に家宅捜索を行った」

 である。家宅捜索によって証拠を確認した後での逮捕でもなければ、逮捕して取り調べが行われた結果、自白などの内容を確認する必要が発生して家宅捜索が行われたわけでもなさそうだ。何が起こっていたのか、この記事だけでは良く分からない。ちなみに、大生連・淀川生健会以外の家宅捜索先4ヵ所は、明らかにされていない。

 現在までに判明しているところでは、女性の生活保護法違反は初めてであったという。ちなみにこれまでは、初犯かつ金額が100万円以下の場合、78条返還(不正受給としての生活保護費返還)が適用されてきた。いきなり逮捕されることはなかった。

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みわよしこ [フリーランス・ライター]

1963年、福岡市長浜生まれ。1990年、東京理科大学大学院修士課程(物理学専攻)修了後、電機メーカで半導体デバイスの研究・開発に10年間従事。在職中より執筆活動を開始、2000年より著述業に専念。主な守備範囲はコンピュータ全般。2004年、運動障害が発生(2007年に障害認定)したことから、社会保障・社会福祉に問題意識を向けはじめた。現在は電動車椅子を使用。東京23区西端近く、農園や竹やぶに囲まれた地域で、1匹の高齢猫と暮らす。日常雑記ブログはこちら


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急増する生活保護費の不正受給が社会問題化する昨今。「生活保護」制度自体の見直しまでもが取りざたされはじめている。本連載では、生活保護という制度・その周辺の人々の素顔を知ってもらうことを目的とし、制度そのものの解説とともに、生活保護受給者たちなどを取材。「ありのまま」の姿を紹介してゆく。

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