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投資ファンドはどこに向かうのか 保田隆明

佐山展生氏に聞く
投資ファンドの今日的意義 【後編】

保田隆明 [神戸大学大学院経営学研究科准教授、昭和女子大学非常勤講師]
【第3回】 2007年11月20日
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GCAホールディングス代表取締役の佐山展生氏に、自社の戦略と投資ファンドの日本企業にとっての意味、また、投資ファンドとの付き合い方についてのインタビューを行った。今回はその後編をお届けする。 【前編】はこちら

写真:K.S.
佐山展生氏
佐山展生氏 (GCAホールディングス代表取締役/一橋大学大学院教授)
帝人、三井銀行(現三井住友銀行)を経て、1998年再生ファンド・ユニゾンキャピタル設立。企業再生ビジネスの第一人者として脚光を浴びる。2004年4月、GCA株式会社代表取締役に就任。2005年4月、一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授に就任。

――話は少しそれますが、最近日本では社外取締役を増やそうという動きがありますが、これについてはどうお考えですか?

 社外取締役はメインでその仕事をしているわけではないので、一番真剣にその会社のことを考えているわけではない。社外取締役を増やしていくのであれば、決議事項の項目を限定的にするべきである。コンプライアンス、リーガル面でのチェックに関しては機能するが、業務執行は社外取締役の多い場で決めるべきではない。

――最近の話題、かつGCAの本業方面に少し触れさせていただきますが、サブプライムローンの影響により、グローバルベースでは投資マネーが細りM&A件数が減っていると言われていますが、日本の状況をどうご覧になりますか?

 日本にはほとんど影響ない。実感としてもない。8月のM&A件数が海外では減少しているが、日本では増加している。アメリカで資金の出し手が少なくなったとしても、結果はレバレッジを利かせることができなくなるだけである。つまり、買収金額が下がるという調整が起こるだけで、案件事態が成立しないかという問題ではない。日本企業にとって影響があるとすれば、買収金額が下がるということ。

――投資ファンドによるM&Aはプチバブル状態にあったかもしれないとも思いますが…?

 なくはなかったかもしれない。ただ、実績をあげているファンドは無茶をしない。もちろん「え?本気?!」みたいな案件も外から見ているとたまにはある。ただ、そういうファンドは消え去るはず。

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保田隆明 [神戸大学大学院経営学研究科准教授、昭和女子大学非常勤講師]

1974年生まれ。神戸大学大学院経営学研究科准教授、昭和女子大学非常勤講師。リーマン・ブラザーズ証券(東京/ニューヨーク)、UBS証券東京支店で投資銀行業務に携わる。その後、起業、投資ファンド運用等を経て、10年より小樽商科大学大学院准教授、14年より昭和女子大学准教授、2015年9月より現職。雑誌、テレビや講演で金融・経済をわかりやすく解説する。著書は「あわせて学ぶ会計&ファイナンス入門講座」「実況LIVE 企業ファイナンス入門講座」(ともにダイヤモンド社)ほか多数。早大院商学研究科博士後期課程満期退学。
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投資ファンドはどこに向かうのか 保田隆明

経済・金融分野のエバンジェリスト、保田隆明が、キーパーソンへインタビューを通して、海外と国内の投資ファンドの活動とその影響を検証していく。

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