ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
組織の不調は社員を枯らす!職場の不快感に効く「メンタル・マネジメント」

日本人はネットワークづくりで中国人に完敗?
中国クオリティを侮らず「学ぶ貪欲さ」を見習え

――処方箋㉚「一般的信頼」の壁を越え、新しいビジネスに目を向けよ

渡部 幹 [モナッシュ大学マレーシア校 スクールオブビジネス ニューロビジネス分野 准教授]
【第30回】 2013年10月16日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

中国の強さを見せつけるプレゼン
マレーシアのWCEFで見た現実

 2週間ほど前、マレーシアで2日間にわたって開かれた「World Chinese Economic Forum」に参加してきた。

 これは、毎年中国の経済シンクタンクが開いているもので、中国内外の経済人、政治家、学者を集め、経済促進のための情報交換と議論をする場である。今回も、前マレーシア首相のマハティール氏をはじめ、オーストラリアのヴィクトリア州知事、シンガポール、マレーシア、中国経済関連の要人など、豪華な顔ぶれが揃った。

 彼らのウェルカムスピーチの後、ファイナンス、中国経済の行方、中国へのビジネス進出の可能性などについて、学者と実務家が議論、学者も中国内外の経済学者を中心とした顔ぶれを揃えている。

 筆者の専門ではない話も多かったため、全ての議論を完全に理解したわけではないが、フォーラム全体を通して一貫した印象があった。

 まず、中心アジェンダは「中国推し」によって、中国からの東南アジアへの投資受け入れの活性化、さらに中国への投資活性を狙っているということ。そのために、特に中国側のスピーカーは「中国躍進」を示すデータを次々と出してくる。

 しかしながら、それらはマクロデータばかりで、しかも中国にとって良いデータのみであった。また日本や韓国との比較はあまりせず、アジア経済は圧倒的に中国のパワーが強い、ということ印象付けるようなプレゼンが目立っていた。

 一方で、中国人以外のスピーカーの中には、中国にとって痛い点を突いてくるものもかなりあった。1つは、実際にビジネスを行っている中国外の経営者の方々からのもので、中国でビジネス運営するときの風通しの悪さ、アンフェアさについての不満と不安であった。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

渡部 幹(わたべ・もとき)
[モナッシュ大学マレーシア校 スクールオブビジネス ニューロビジネス分野 准教授]

UCLA社会学研究科Ph.Dコース修了。北海道大学助手、京都大学助教、早稲田大学准教授を経て、現職。実験ゲームや進化シミュレーションを用いて制度・文化の生成と変容を社会心理学・大脳生理学分野の視点から研究しており、それらの研究を活かして企業組織にも様々な問題提起を行なう。現在はニューロビジネスという大脳生理学と経営学の融合プロジェクトのディレクターを務めている。代表的な著書に『不機嫌な職場 なぜ社員同士で協力できないのか』(共著、講談社刊)。その他『ソフトローの基礎理論』(有斐閣刊)、『入門・政経経済学方法論』、『フリーライダー あなたの隣のただのり社員』 (共著、講談社)など多数。


組織の不調は社員を枯らす!職場の不快感に効く「メンタル・マネジメント」

職場で「不快感」を訴える社員が急増している。成果主義的な評価制度を導入する企業が増えたことにより、チームワークよりも自分の業績を重視する社員が増え、「ギスギス職場」が生まれているからだ。一方で、年功序列と終身雇用が崩壊しつつある職場では、職場の「世代間ギャップ」もかつてなく広がっている。こうした職場は結束やコミュニケーションを失い、社員の不快感は増していく。職場の不快感を取り除くには、制度的な「仕組み」を導入するだけでは不十分だ。部下1人1の「心」に効く、メンタル・マネジメントの方法論を上司が体系的に理解しておく必要がある。この連載では、日本の職場で起こりがちな「不快感」の臨床例を毎回わかりやすく紹介し、それを解決するメンタル・マネジメントの方法論を、社会心理学的な視点を織り交ぜながら、詳しく解説していく。

「組織の不調は社員を枯らす!職場の不快感に効く「メンタル・マネジメント」」

⇒バックナンバー一覧