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不祥事続きJR北で囁かれる
旧国鉄の“亡霊”・労組の影

週刊ダイヤモンド編集部
2013年10月16日
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JR函館線で起きた貨物列車脱線事故。レール幅はJR北の許容値の2倍近い37mmだった
Photo:運輸安全委員会/JIJI
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 「誰もはっきりとは言わないが……」。北国の大動脈でありながら、レールの異常放置など前代未聞の不祥事を連発するJR北海道。事情をよく知る複数の関係者は、原因についてそう声を潜める。「労働組合のあしき遺産、サボタージュが根底にないとは言い切れない」というのが一致した見方だ。

 昔の国鉄といえば、駅長が早朝に来て掃除をし、社員は重役出勤で何もしないというのが常だったとされる。JR北はJR各社の中で唯一、旧態依然の組合色の解消に失敗したというのが見立てだ。

 だが、一連のJR北の問題でよく指摘されるのは、1987年の分割民営化によるJR北の構造的な経営基盤の脆弱さだ。2012年度の営業赤字は309億円と突出、安全面への設備投資が行えないというロジックである。気象条件が厳しい北海道では致命的だ。

 これまでJR北は、分割民営化時に赤字を埋める目的で国が渡した「経営安定基金」の運用益で赤字を補填してきた。このため合理化のしわ寄せが人材に及び、特に中核を担う40代の技術担当者が極端に不足しているという。

四国や九州は問題なし

 だが、これらJR北特有のハンディキャップに、原因のすべてが帰せられるのか。

 JR北を除く、JR6社が9月末に緊急点検を行ったが、結果は全社とも「補修箇所なし」。JR四国やJR九州といういわゆる「3島会社」を含めてだ。

 自民党北海道連の伊東良孝会長が、財務問題と並列して挙げたのが、JR北の「決まりを守らない点やモラルの問題」だ。鉄道関係者の中には、より率直にJR北の不祥事の陰に労組問題があることを指摘する声は多い。

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