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週刊・上杉隆

「ポスト福田」候補を決定的に変えた2つの記事

上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]
【第28回】 2008年5月15日
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 所詮、政治とは権力闘争である。古今東西、それは絶対の現実である。

 今週、永田町では2つの雑誌記事が話題に上った。ひとつは〈中川秀直・自民党元幹事長「愛人スキャンダル」告白した〝政策本〟の中身〉(週刊現代)、もうひとつは〈救国提言 日本よ、「大きな政治」にかえれ/麻生太郎・与謝野馨〉(文藝春秋)、それぞれが政界のキーマンを主役にした政治記事である。

 永田町ではこの2つの記事は、麻生氏に続いて、中川秀直、与謝野馨の両氏も「ポスト福田」へ名乗りを上げたものと受け止められている。国会議員や政治記者の間でのみに通用するきわめて内輪の論理であるかもしれない。だが、それでも自民党内の勢力図を変えるには充分な根拠をもつと考えられている。

 通常国会終盤を迎えて、永田町周辺は俄然、騒がしくなってきた。支持率低迷に喘ぐ福田政権を横目で見ながら、超党派での「勉強会」や「議員連盟」が次々と立ち上げられている。与野党を問わず、各派閥や政策グループの動きも活発化している。さらには首相候補と目される政治家たちが「ポスト福田」、さらにはその先の「政界再編」を睨んで政治的な動きを顕在化させている。そうした中で、この2つの記事は「ポスト福田」の流れを決定付ける大きな役割を果たすといえそうだ。

自らスキャンダルを吐露し
“禊”を済ませた中川氏

 まずは、週刊現代の中川秀直氏の記事の方から検証してみよう。一見スキャンダル記事に思える内容だがそれは違う。実際は今月末、講談社から発売予定の中川氏の著書の宣伝に過ぎない。これまでも中川氏は何冊も政策本を著している。だが今回、話題になっているのは、政治的な傷として残っているスキャンダルに自ら言及した点だ。

 愛人問題、暴力団との黒い交際などによって中川氏が官房長官の職を辞したのは2000年のことだ。それ以来、閥務や党務を中心に汗を掻いてきたと中川自身は自負している。官房長官辞任直後、インタビューした筆者に対してもこう語っている。

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上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]

株式会社NO BORDER代表取締役。社団法人自由報道協会代表。元ジャーナリスト。1968年福岡県生まれ。都留文科大学卒業。テレビ局記者、衆議院議員公設秘書、ニューヨーク・タイムズ東京支局取材記者、フリージャーナリストなどを経て現在に至る。著書に『石原慎太郎「5人の参謀」』 『田中真紀子の恩讐』 『議員秘書という仮面―彼らは何でも知っている』 『田中真紀子の正体』 『小泉の勝利 メディアの敗北』 『官邸崩壊 安倍政権迷走の一年』 『ジャーナリズム崩壊』 『宰相不在―崩壊する政治とメディアを読み解く』 『世襲議員のからくり』 『民主党政権は日本をどう変えるのか』 『政権交代の内幕』 『記者クラブ崩壊 新聞・テレビとの200日戦争』 『暴走検察』 『なぜツイッターでつぶやくと日本が変わるのか』 『上杉隆の40字で答えなさい~きわめて非教科書的な「政治と社会の教科書」~』 『結果を求めない生き方 上杉流脱力仕事術』 『小鳥と柴犬と小沢イチローと』 『永田町奇譚』(共著) 『ウィキリークス以後の日本 自由報道協会(仮)とメディア革命』 『この国の「問題点」続・上杉隆の40字で答えなさい』 『報道災害【原発編】 事実を伝えないメディアの大罪』(共著) 『放課後ゴルフ倶楽部』 『だからテレビに嫌われる』(堀江貴文との共著)  『有事対応コミュニケーション力』(共著) 『国家の恥 一億総洗脳化の真実』 『新聞・テレビはなぜ平気で「ウソ」をつくのか』 『大手メディアが隠す ニュースにならなかったあぶない真実』


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