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ツイッターの上場成功を固唾をのんで見守る
ITの“次世代エース”候補企業

瀧口範子 [ジャーナリスト]
【第268回】 2013年10月31日
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慎重に進むツイッターの上場準備

 大型IPO(株式新規上場)と期待されるツイッターの米ニューヨーク証券取引所への新規株公開が11月7日に予定され、アメリカではまたもや浮いた空気が漂っている。

 面白いのは、ツイッターの公開時の株価が17~20ドルで設定されたことだ。流行の未公開株を取引するセカンダリーマーケットでは、ツイッター株価は最近28ドルまで上がっていたとのこと。普通ならば、そのラインに沿った株価がつけられそうなものだが、同社が発表したのはそれより低い。期待で膨らんでいるバブルを針でつついて鎮めたような、堅実な動きだ。

 ここには、昨春のフェイスブックIPOの轍を踏まないようにという注意深さが感じられる。フェイスブックIPOの際には、ベンチャーキャピタルの駆け込み投資もあり、セカンダリーマーケットでのすさまじい株価のつり上げもあった。

 期待でパンパンに膨らんだ同社IPOがやっと行われた際には、いくつかの不手際もあって一般の人々はすっかり白けてしまい、同時にフェイスブックへの不信感も高まったのだ。フェイスブックがその信頼を取り戻して、公開時よりも株価を上げるには1年以上を要した。

 ツイッターのIPOがスムーズに進めば、テクノロジー業界にはその後に続こうとするスタートアップがたくさんある。いくつかカテゴリー別に挙げてみよう。

 まず、フェイスブックやツイッターと同じソーシャルネットワークの分野では、ピンタレストがある。日本の楽天も出資する企業で、気に入ったウェブページや画像をピンアップしてシェアするサービスで、7000万人のユーザーが集まる高い人気だ。文字ではなくてビジュアルを中心にしたソーシャルネットワークでは、他にタンブラーやインスタグラムがあるが、それぞれヤフー、フェイスブックに買収された。ピンタレストは、その中で独立して残っているサービスだ。

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瀧口範子 [ジャーナリスト]

シリコンバレー在住。著書に『行動主義: レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家: 伊東豊雄観察記』(共にTOTO出版)。7月に『なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか?世界一IQが高い町の「壁なし」思考習慣』(プレジデント)を刊行。


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