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認められたい私、認めてくれない社会~「承認不安時代」の生き方~

「バカッター」「LINE既読」問題はなぜ起こる?
ソーシャルメディア時代の同調圧力

ソーシャルメディアと承認【前編】

梅田カズヒコ [編集・ライター/プレスラボ代表取締役]
【第6回】 2013年11月6日
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――なるほど。まさに承認ですね。

 “大きな袋のなかに入って得る承認”と“バッジのようにつけて得る承認”があるわけです。で、よくありがちなんですけど、バッジをたくさんつけていた人が、結婚して子どもが生まれたりすると、ぱったりそういうコミュニティに関わらなくなるという場合がある。就職した瞬間にソーシャルメディアをやらなくなるとか。

 つまり、大きな承認が与えられたとき、バッジのような小さな承認の数々は、わずらわしくなるわけですね。優先順位が変わってくるわけです。

 あと、「病みツイート」をしている人は、ツイッターで検索して見ている限り、9割が女性ですね。

――そうなんですね。どうして男女差が出るんですか?

 女性を中心にしたコミュニティのほうが同調圧力を感じる機会が多いからでしょうね。また、女性のほうが感情を吐露しやすいように社会的に訓練されるという男女差の問題もあると思います。例えば、泣くことに関して言えば、男性のほうが人前で泣かないように子どものころから教育されています。いくつかの要因で、女性のほうが病んだ心情をネット上に吐露しやすい傾向にあります。

――「病みツイート」で救われるというのは僕も経験があるのでとてもよく分かるんですが、一方で「いいね!」の数が少ないとか、「フォロワーが減った」とか、そうやって心を乾かせる要素もあると思うんですよね。

 数字を気にしているのは男のほうだけじゃないですかね。

――なるほど。身に覚えがあります(笑)。

 特定の誰かがフォローを外しているとか、「痛いツイートしちゃった、死にたい」とか「あるある」な状況ですけど。


 今回では、「バカッター」が起こる背景の話にはじまり、ソーシャルメディアとそれを取り巻く環境について話した。このあと後編では、海外と日本のメディアリテラシー教育の違いや、具体的にソーシャルメディアの時代になったことで起こっている諸問題に、我々はどう対処していけば良いのかを考える。

※後編は11月20日(水)公開予定です。

今回の記事や当連載について、ご意見、ご感想がある方は、筆者のTwitter(@umeda_kazuhiko)までお願いいたします。次回以降の執筆の参考にさせていただきます。


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梅田カズヒコ [編集・ライター/プレスラボ代表取締役]

ロスジェネ世代(1981年生)の編集・ライター。フリーライター、編集プロダクション勤務を経て2008年より株式会社プレスラボを起ち上げる。著書に『エレベスト』(戎光祥出版)。web上のニュースサイト「下北沢経済新聞」編集長。「GetNavi」(学研)誌上で『コンビニ研究室』連載中。他に「日経トレンディネット」「COBS ONLINE」「R25」「サイゾー」など主にネット媒体で執筆中。起業したのは旺盛な独立心と言うよりも、むしろサラリーマンの職場における煩わしい人間関係から逃げるため。
ツイッター:@umeda_kazuhiko


認められたい私、認めてくれない社会~「承認不安時代」の生き方~

「強迫観念にとらわれたかのようにメールの返信を急ぐ人」、「ランチを一緒に食べる友達がいないと思われるのがイヤで、トイレでご飯を食べる人」……。オジサンには一見不可解な現代の若者に特徴的なこれらの行動。こうした行動を駆り立てる原因を探っていくと、彼らの「認められたい」という思いに行きつく。この連載では、「承認」をキーワードに、特に若者の間で広がる現代社会の生きづらさの正体を考える。

「認められたい私、認めてくれない社会~「承認不安時代」の生き方~」

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