ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
逆境を吹っ飛ばす江上“剛術”―古典に学ぶ処世訓―

其の54「論語」を読む。あなたには
水滸伝・宋江のような交渉術があるか

江上 剛 [作家]
【第55回】 2013年11月26日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 熱心な読者から「交渉術」について書いてほしいと頼まれた。

 彼は、交渉術をどうしたら身に付けられるか、悩んでいるという。その交渉術は、複雑だ。取引先との交渉ばかりではない。上司や部下との交渉も含まれるというのだ。

 上司、部下との交渉?要するに彼は、取引先や職場での人間関係に悩んでいるのだ。彼の悩みは、深く、「その上司がいるだけで胃が痛くなるんです」とか「部下がいうことを聞かない」などと愚痴った。

交渉術の根本にある「3G」

 彼の話を聞いた時、水滸伝の主人公、宋江の姿が浮かんだ。

 宋江こそ、最高の交渉術を持った人物ではないか?

 交渉術というのは、一言で言えば、相手を自分のテリトリーの中に入れてしまうことだ。そうすれば相手は、自分に従わざるを得ない。それは上司だろうと、部下だろうと、取引先だろうと、同じだ。みんな自分のテリトリーに入れてしまえばいい。その術を持ったのが、宋江なのだ。

 宋江は、仲間、敵、住民誰もから愛され、尊敬された。仲間は、彼のために命を捨て、敵は、彼に従い、仲間になった。住民たちは、彼の進む道を喜んで開けた。

 なぜそんなことができたのだろうか。その理由は、「3G」ではないかと考えた。すなわち「慈悲(G)」「仁(G)」「如(G)」の三つの言葉を並べて「3G」。「如」は(J)かもしれないが、まあ、(G)でいいだろう。なんとも安易な覚え方だが「3G」。慈悲は、慈しむこと、仁は誠を尽くすこと、如は許すこと。

次のページ>> 私の3G実践法
1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

江上 剛 [作家]

えがみ ごう/1954年1月7日兵庫県生まれ。本名小畠晴喜(こはた はるき)。77年3月早稲田大学政経学部卒業。同年4月旧第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。高田馬場、築地などの支店長を歴任後、2003年3月同行退行。1997年に起きた第一勧銀総会屋利益供与事件では、広報部次長として混乱収拾に尽力する。『呪縛 金融腐蝕列島』(高杉良作・角川書店)の小説やそれを原作とする映画のモデルとなる。2002年『非情銀行』(新潮社)で作家デビュー。以後、作家に専念するも10年7月日本振興銀行の社長に就任し、本邦初のペイオフを適用される。


逆境を吹っ飛ばす江上“剛術”―古典に学ぶ処世訓―

作家・江上剛氏は、その人生で2回も当局による強制捜査を経験した。その逆境にあって、心を支えくれたのが、「聖書」「論語」「孫子」などの古典の言葉である。ビジネス界に身を置けば、さまざまな逆風にされされることも多い。どんな逆境にあっても、明るく前向きに生きる江上剛氏が、柔術ならぬ“剛術”で古典を読み解き、勇気と元気の“素”を贈る。

「逆境を吹っ飛ばす江上“剛術”―古典に学ぶ処世訓―」

⇒バックナンバー一覧