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コミケは大企業も注目する日本屈指のイベントに成長
そこへ「ディズニーが公式出展」する意義と影響は

小山友介 [芝浦工業大学システム理工学部教授]
【第47回】 2013年12月27日
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早朝から東京ビッグサイト前でコミックマーケットの開始を待つ列(写真は今夏のコミケの模様、撮影:コミックマーケット準備会、以下同)

 12月29日から始まる今冬のコミックマーケット(通称コミケット)の企業ブースに、ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン(以下ディズニー)が出展する。出展を決めた目的のひとつは、来年1月18日に公開予定の映画「エンダーのゲーム」のプロモーションだが、会場で発売される限定特典付き前売り券も含め、このディズニーの動きが「ディズニーが大きく方針を転換したのではないか」とネット上で大きな話題となっている。

コミケットの圧倒的な
動員力・取引量に大企業が注目

 まず、今回ディズニーが出展したコミケットについて、確認しておこう。

 コミケットは毎年夏のお盆時期と年末にそれぞれ3日間開催される、同人誌即売会である。有明にある東京ビッグサイトを全て借り切る数少ないイベントの一つで、コンテンツ系に限らず、他のイベントを含めても日本最大規模のイベントの一つである。 3日間での参加者数は毎回50万人を超えている。今年(2013年)の東京ゲームショウの総来場者数が4日間で27万197人、東京モーターショーが10日間で90万2800人であることを考えると、その規模の大きさが分かるだろう。

 コミケットは参加者数だけでなく、取引規模でも圧倒的である。筆者も参加したコミックマーケット35周年調査(PDF)によると、頒布された同人誌やアイテム(無料/有料を問わず、配布される同人誌)の数は約925万にのぼり、参加者1人あたりの購入数は18冊~20冊という計算となる。

 コミケットはマンガ・アニメファンのためのイベントであり、中心はあくまでも同人誌即売会であるが、実際のコンテンツ制作に関わっている企業が作品のキャラクターグッズを販売する「企業ブース」も併設されている。今回ディズニーが出展するのも企業ブースである。

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小山友介 [芝浦工業大学システム理工学部教授]

1973年生まれ。芝浦工業大学システム理工学部教授。2002年京都大学大学院博士課程修了。博士(経済学)。東京工業大学助教等を経て現職。東工大時代に経済シミュレーション研究に従事、そこで学んだコンピュータサイエンスの知識を生かしてゲーム産業研究を行なう。専門はゲーム産業を中心としたコンテンツ産業論と社会情報学。2016年6月末に『日本デジタルゲーム産業史』 (人文書院)を刊行。

 


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ゲームソフトをゲーム専用機だけで遊ぶ時代は終わった。ゲーム機を飛び出し、“コンテンツ”のひとつとしてゲームソフトがあらゆる端末で活躍する時代の、デジタルエンターテインメントコンテンツビジネスの行方を追う。

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