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出口治明の提言:日本の優先順位

新年度予算を考える――「中負担・中福祉」か
「高負担・高福祉」か、日本の選択は待ったなし

出口治明 [ライフネット生命保険(株)代表取締役会長]
【第105回】 2014年1月7日
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 政府の2014年度予算案が決定した。総額約96兆円と過去最大規模になる。政治は税金の分配に他ならないのであるから、予算を分析して正しく理解することは、民主主義の基本中の基本と言っていいだろう。では、さっそく、新年度予算案の中身を見てみよう。

プライマリーバランスは
なお18兆円の大幅赤字

 2014年度政府予算案の概要は次図の通りである。

 まず、歳入面では、消費税の引き上げや景気の回復等により、税収は7年振りに50兆円台を回復した。しかし、予算規模には遠く及ばず、新発国債で41兆円の巨額がなお必要とされる。ここで注意しなければいけないのは、来年度の国債発行額は(実は41兆円ではなく)181.5兆円と史上最高になることだ。

 これは、過去に発行した国債の借替分があるためである。つまり、わが国の予算を円滑に執行するためには、181.5兆円の国債発行が前提となっているということを忘れてはならない(例えば、長期金利が仮に1%上がると、それだけで利払いが、1.8兆円増加する構造となっている。このことは、わが国では金利が高騰すれば、予算の編成が極めて困難になることを示唆している)。

 次に歳出面では、社会保障が初めて30兆円の大台を突破した。次が公共事業の6兆円であるから、社会保障費を適切にコントロールすることがいかに重要であるかは一目瞭然であろう。この意味で税と社会保障の「一体改革」の重要性は、いくら指摘しても指摘し過ぎることはない。なお、社会保障費の内訳は、年金11.4兆円、医療10.9兆円、介護2.8兆円、子ども・子育て支援1.9兆円等となっている。

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出口治明 [ライフネット生命保険(株)代表取締役会長]

1948年、三重県美杉村生まれ。上野高校、京都大学法学部を卒業。1972年、日本生命保険相互会社入社。企画部や財務企画部にて経営企画を担当。生命保険協会の初代財務企画専門委員会委員長として、金融制度改革・保険業法の改正に従事。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て同社を退職。その後、東京大学総長室アドバイザー、早稲田大学大学院講師などを務める。2006年にネットライフ企画株式会社設立、代表取締役就任。2008年に生命保険業免許取得に伴い、ライフネット生命保険株式会社に社名を変更、同社代表取締役社長に就任。2013年6月24日より現職。主な著書に『百年たっても後悔しない仕事のやり方』『生命保険はだれのものか』『直球勝負の会社』(以上、ダイヤモンド社)、『生命保険入門 新版』(岩波書店)、『「思考軸」をつくれ』(英治出版)、『ライフネット生命社長の常識破りの思考法』(日本能率協会マネジメントセンター)がある。

ライフネット生命HP

 


出口治明の提言:日本の優先順位

東日本大地震による被害は未曾有のものであり、日本はいま戦後最大の試練を迎えている。被災した人の生活、原発事故への対応、電力不足への対応……。これら社会全体としてやるべき課題は山積だ。この状況下で、いま何を優先すべきか。ライフネット生命の会長兼CEOであり、卓越した国際的視野と歴史観をもつ出口治明氏が、いま日本が抱える問題の本質とその解決策を語る。

「出口治明の提言:日本の優先順位」

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