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山崎元のマルチスコープ

JRAの払い戻し率改訂で
「馬券」について考える

山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]
【第319回】 2014年3月5日
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馬券の種類別の払い戻し率を
改訂するJRAの狙いは?

 日本中央競馬会(JRA)は、6月7日から馬券の種類別の払い戻し率を改訂すると発表した。

 これまでは、単勝・複勝が80%で、その他の馬券は約74%だったが、この改訂によって、馬番連勝・ワイド・枠番連勝の払い戻し率を77.5%、馬単・3連複を75%、3連単を72.5%、WIN5を70.0%とするという(一覧表はJRAホームページの発表を参照)。

『日本経済新聞』(3月4日朝刊)によると、昨年の中央競馬で最も売り上げシェアが高かった勝ち馬投票法は3連単で、全体の35.8%を占めたという。3連単を買う多くのファンは、この改訂で条件が不利になる。

 1.5%の不利というのは、年に50週競馬が開催されるとして土・日毎日1万円ずつ馬券を買うとすれば、年間1万5000円の負担増だ。1年間遊んだ後に、年末に大井競馬の帝王賞でもう一勝負する資金があるかないか、くらいの「有意な」差だ。

 あるいは投資に詳しい方なら、インデックスファンドよりも信託報酬が1.5%も高い投資信託は「考えるまでもなくダメ」だとご存知だろうから、この差と比較すると実感を得やすいかもしれない。決して小さくはない。

 大まかに言って、当たりやすい馬券の払い戻し率を上げ、的中しにくい馬券の払い戻し率を下げる改訂だ。JRAの収支的には、当てにくい馬券の購入者から多く収益を上げて、これを原資として当てやすい馬券の購入者にサービスするバランスとなる。

 JRAは、何を狙っているのだろうか。

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山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]

58年北海道生まれ。81年東京大学経済学部卒。三菱商事、野村投信、住友信託銀行、メリルリンチ証券、山一證券、UFJ総研など12社を経て、現在、楽天証券経済研究所客員研究員、マイベンチマーク代表取締役。


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