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決算書でわかる! いい会社、やばい会社は「ここ」で見抜く!
【第8回】 2014年3月20日
著者・コラム紹介バックナンバー
大畑伊知郎

“ベースアップ(ベア)が日本をダメにする!?”
決算書から読み解く「悪い固定費」の秘密

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本日のテーマはベースアップ(ベア)です。混同されがちですが、年齢に応じて賃金が増えていく「定期昇給」に対し、「ベースアップ」は賃金カーブそのものを底上げする増額方式のことです。ベースアップが企業にもたらす影響を、ゼネコン業界の決算書を使って、見ていきます。

大手企業によるベースアップ。
実は、イヤイヤやっている?

 最近話題となっているのが、大手企業によるベースアップ(ベア)です。トヨタ自動車と日立製作所がいち早くベアの実施を表明したのを皮切りに、日産自動車やホンダが組合の要求に対して満額回答するなど、製造業の大企業を中心にベア実施の動きが広がっています。

 しかし、こうした大手企業の賃上げは、政府に促されて渋々実施されているのが実態です。3月11日には甘利経済財政大臣が「利益が増えているのに賃金改定などを実施しない企業には、経済産業省から何らかの対応があると思う」と発言し、企業側に強いプレッシャーをかけています。

 ベースアップが政府の思惑通り景気回復に貢献するかは置いておいて、ベースアップが企業経営にとってプラスになるのかどうかを考えてみましょう。

 ベースアップとは、いわば一律に賃金を引き上げることです。ベースアップの前後で、年齢、職務、役職が同じ人でもベースアップの分だけ給料が上がることになります。

 これを企業の側から見ると、何もしていないのに去年と比べて給与の支払総額がベースアップの分だけ増加することになります。従業員に支払う給与は基本的に固定費なので、ベースアップは固定費の増加を意味します。

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大畑伊知郎(おおはた・いちろう)
公認会計士・税理士

1969(昭和44)年生まれ。公認会計士、税理士。
大学卒業後、株式会社富士銀行(現みずほ銀行)に入行。法人審査業務(中小企業への貸付業務)、金融商品の決済業務等を担当。のべ数百社を超える 決算書を見続け、決算書の「表と裏」を知り尽くす。
その後、「会計に関する知識をもっと高めたい」という思いから、公認会計士を目指す。2007年、公認会計士試験に合格し、あずさ監査法人大阪事 務所に勤務。その後、活動の舞台をより広げるべく、2012年に独立。
銀行では「貸付審査の観点から会社を見る目」を養い、監査法人では「不適切な会計処理を見抜く」という観点から経験を重ねる。こうした2種類の異 なる経験から、本書のメインコンテンツ、「会社を見抜く7つの視点」が生まれた。
公認会計士としてのモットーは、「ROEのような単一の指標では、会社の本質はつかめない。もっと多角的な視点からの分析が必要」。

 


決算書でわかる! いい会社、やばい会社は「ここ」で見抜く!

本連載は、プロ会計士が実際にやっている「決算書の読み方」をご紹介するものです。銀行、そして監査法人にて数百社を超える決算書を見続け、海千 山千の経営者と交渉を行い、決算書の「表と裏」を知り尽くす男が教える、とっておきのテクニックとは? 倒産企業を含め、「実際の決算書」を使って、わかりやすく解説! 決算書がどんどん読めて、楽しくなること間違いなし!

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