この訪問から数ヵ月の間に、技術を理解する人たちと、政府関係者など世界の厄介きわまりない地政学的問題に責任をもって取り組む人たちとの間には、深い溝があることを痛感した。

それでもテクノロジー業界、公的部門、そして市民社会が力を合わせれば、計り知れないほど大きなことができるのではないか。

私たちは、コネクティビティという「誰もがいつでもどこでもつながっている世界」の広がりについて考えるうちに、この「分断」が投げかける問題にすっかりのめり込んでしまった。

  • 将来は市民と国家、どちらが強くなるのか
  • 技術のせいで、テロリズムは実行しやすくなるのか、しにくくなるのか
  • プライバシーとセキュリティの関係はどうなるのか
  • 「デジタル新時代」に生きるには、どれだけの犠牲が伴うのか
  • 誰もがつながる世界で、戦争や外交、革命はどう変わるのか
  • 市民に有利に形勢を変えるには、どうすればいいのか
  • 壊れた社会を再建する際、技術を使ってどんなことができるだろうか

私たち2人は、最初は共著者として、イラクで学んだ教訓を、当時のヒラリー・クリントン国務長官宛ての覚書にしたため、それ以降は友人として協力してきた。私たちは技術プラットフォームの将来性と、それが本来もっている力について、同じ世界観を共有していて、この考えに立って、グーグルの内外でのすべての仕事を行っている。


では「デジタル新時代」に大きな権力を手にするのは誰なのだろうか?
最終回は3/28(金)公開予定です。


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