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石川和男の霞が関政策総研

FIT制度の真の改革は買取価格の引き下げ
“回避可能費用”変更では消費者負担は減らない

石川和男 [NPO法人 社会保障経済研究所代表]
【第17回】 2014年3月24日
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年平均13%成長を遂げる
日本の再生可能エネルギー

今月15日付け時事通信は、“再生可能エネルギーの先進国”であるドイツにおいて、大手電力会社の経営が危機的状況に陥っていると報じている。『補助金の後押しを受けた再生可能エネルギーによる電力普及で電力市価が下落し、大手が保有する火力発電所の収益が悪化している。各社は火力発電所の閉鎖を急ピッチで進めているが、業績改善への道筋は見えない』とのこと。

 ドイツでは、2000年から再生エネの固定価格買取制度が始まり、それ以来順調に再生エネの導入が拡大してきた。2011年には、発電量に占める再生エネ比率が2割を超えるようになった(資料1参照)。

◆資料1

(出典:経済産業省資料のp15)

 日本ではこれまで、次のような幾度かの制度変遷を経ながら、再生エネの導入は順調に増えてきている。

(1)新エネを導入する事業者への補助金制度(1997年~)
(2)電気事業者に一定量(価格は固定せず)の再生エネ由来電気の調達を義務付ける「RPS制度」(2003年4月~2012年6月)
(3)電気事業者に固定価格で再生エネ(500kW未満の太陽光)由来電気の調達を義務付ける「余剰電力買取制度」(2009年11月~)
(4)電気事業者に固定価格で再生エネ(太陽光・風力・水力・地熱・バイオマス)由来電気の調達を義務付けるFIT(フィード・イン・タリフ)制度(2012年7月~)

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石川和男 [NPO法人 社会保障経済研究所代表]

1989年3月東京大学工学部卒業。同年4月通商産業省(現経済産業省)入省。資源エネルギー庁、生活産業局、環境立地局、産業政策局、中小企業庁、商務情報政策局、大臣官房等を歴任。2007年3月経済産業省退官。08年4月東京女子医科大学特任教授(~10年3月)。09年1月政策研究大学院大学客員教授。09年4月東京財団上席研究員。11年9月NPO法人社会保障経済研究所代表。ツイッター:@kazuo_ishikawa ニコ生公式チャンネル『霞が関政策総研』、ブログ『霞が関政策総研ブログ』


石川和男の霞が関政策総研

経済産業省の元官僚として政策立案の現場に実際に関わってきた経験と知識を基に、社会保障、エネルギー、公的金融、行政改革、リテール金融など、日本が抱えるさまざまな政策課題について、独自の視点で提言を行なっていく。

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