ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
エコカー大戦争!

中古車の「ガリバー」がASEANで800店舗を目指す!
バンコク1号店開業に地元タイの注目集まる

桃田健史 [ジャーナリスト]
【第178回】 2014年4月3日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage
V-ガリバーの記者会見には100人以上が出席。その約半分が銀行関係者だった Photo by Kenji Momota

小さな店舗の開業にタイの期待集中
記者会見にメディアと銀行関係者が詰めかける

 東京から南南西に3750km、飛行時間は約6時間。

 アセアン経済の中心地、タイ・バンコク。赤道に近い亜熱帯紀行で、春先でも外気温は摂氏30度を超え、湾岸に近いため湿度も高い。その市街中心部から東へ5km、スワンナプーム国際空港にも近い、シーナカリン通り。南北に走るこの通りの両側には、トヨタ、ホンダ、三菱、スズキ、GMなどの新車ディーラー、さらには「テント」と呼ばれるタイ独特の中古車業者の店舗が軒を連ねている。

カリバーASEAN1号店となった、タイ・バンコク・シーナカリン店 Photo by Kenji Momota

 そこに2014年3月17日、新たなお店がオープンした。

 敷地面積517.7坪、ショールームの床面積62.6坪と、周囲の新車ディーラーと比較すると規模はけっして大きくない。そんな小さな店舗の開業を記念する記者会見には、総勢100名を超える招待客が集まり、ショールーム内はすし詰めの状態となった。地元メディアが50人強、残りの50人はタイ有数の銀行の頭取と副頭取たちだ。

 記者会見の壇上には、背広姿の男性がふたり並んだ。

 客席から見て左側に、V-ガリバー社のマネージングディレクター・野村勝志氏(33歳)。同右側に、同社ディレクターのPuttiphand Thamvichai氏(52歳)だ。野村氏は若きアントレプレナー(起業家)のように、自信に満ちた堂々とした表情で流暢な英語でこう説明した。

 「ふたつのジャイアント企業がいま、ジョイントベンチャーを本格的に稼働させる。ひとつは、日本のNo1中古車事業者のガリバーインターナショナル、もう1社がタイの自動車関連コングロマリットのV(Viriyah/ビリヤー)グループだ。ガリバーがタイに進出する最大の理由は、市場の潜在能力にある。(JETRO・日本貿易振興機構2013年発表の2010年データのよると)タイでは、総世帯のうち自動車の保有率は13.8%。対する日本では86.5%。そうしたなか、我々はこれまで日本で培ってきた中古車のユーザーからの買い取りや販売における最新サービスをタイで提供し、タイでの事業を成長させることが可能だと考える」

 さらに同氏は約5分間、自身が若い頃に購入したクルマの思い出などの体験談を皮切りに「ガリバーがクルマ好きのタイの人たちにできること」を熱く語った。その言葉を来場者たちは真剣に聞いた。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR


おすすめの本
おすすめの本
好評発売中!
「エコカー世界大戦争の勝者は誰だ?」

ハイブリッド車、電気自動車、燃料電池車の共存でビジネスモデルは混沌!トヨタ、ホンダ、日産、三菱など日本メーカーは世界で勝てるのか?年間飛行機移動時間が最も長い日本人自動車ジャーナリストが世界のエコカー事情を徹底取材。市場・インフラ、技術、政策、各社の戦略を詳細かつヴィヴィッドにレポート!

話題の記事

桃田健史 [ジャーナリスト]

日米を拠点に世界各国で自動車産業の動向を取材するジャーナリスト。インディ500、NASCARなど米国レースにレーサーとしても参戦。自動車雑誌に多数の連載を持つほか、「Automotive Technology」誌(日経BP社)でBRICs取材、日本テレビでレース中継番組の解説などを務める。1962年生まれ。著書「エコカー世界大戦争の勝者は誰だ?」好評発売中


エコカー大戦争!

「エコカー=日本の独壇場」と思っているとすれば、それは大間違いだ。電気自動車、ハイブリッド車を巡る市場争奪戦はこれからが本番。日本は序盤戦を制したに過ぎない。世界規模の取材でエコカー大戦争の行方を探る。

「エコカー大戦争!」

⇒バックナンバー一覧