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領域を超える経営学
【第13回】 2014年4月14日
著者・コラム紹介バックナンバー
琴坂将広 [立命館大学経営学部国際経営学科准教授]

第13回
ハーバードやスタンフォードだけが大学ではない!
なぜ、「海外」ブランドを盲信してしまうのか?

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ベンチャー企業の経営者として実務に携わり、マッキンゼー&カンパニーのコンサルタントとして経営を俯瞰し、オックスフォード大学で学問を修めた琴坂将広氏。『領域を超える経営学』(ダイヤモンド社)の出版を記念して、新進気鋭の経営学者が、身近な事例を交えながら、経営学のおもしろさと奥深さを伝える。連載は全15回を予定。

帰国して驚いた海外有名大学への過剰な賛辞

 私は、2013年の4月から、5年弱在籍したオックスフォード大学から、現在の所属校である立命館大学に移籍しています。

 コンサルタントとしてドイツにいた時代も含めると7年ほど海外で生活していましたが、日本に帰ってきて一つ驚いたことがあります。それは、欧米の大学に対する崇拝にも似たような、批判なく礼賛する傾向です。

 書店に足を運べば、欧米の有名校の教員が書いた書籍があふれています。そして、海外の有名校の教員であれば、無条件にすばらしいことを言っているかのごとく考えている人も、多いように思います。

 私自身、オックスフォード大学という、いわゆる海外の有名校の出身者であるため、この状況は、都合が良いといえば都合が良いのは事実です。しかし同時に、少し行き過ぎなのではないかとも感じているのです。

 もしかしたら、一昔前までは、高級品市場で顕著であった欧米ブランドを礼賛する傾向が、教育と知識という分野では未だに根強く残っているのかもしれません。

 そこで今回もブログ的に、よく言われる欧米の大学と日本の大学の“格差”、そして、日本ではとくに強いと感じている、欧米の大学に対するあこがれやブランド意識について、自分が思うところを書かせていただきます。

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琴坂将広(ことさか・まさひろ) [立命館大学経営学部国際経営学科准教授]

慶應義塾大学環境情報学部卒業。在学時には、小売・ITの領域において3社を起業、4年間にわたり経営に携わる。 大学卒業後、2004年から、マッキンゼー・アンド・カンパニーの東京およびフランクフルト支社に在籍。北欧、西欧、中東、アジアの9ヵ国において新規事業、経営戦略策定のプロジェクトに関わる。ハイテク、消費財、食品、エネルギー、物流、官公庁など多様な事業領域における国際経営の知見を広め、世界60ヵ国・200都市以上を訪れた。
2008年に同社退職後、オックスフォード大学大学院経営学研究科に進学し、2009年に優等修士号(経営研究)を取得。大学の助手を務めると同時に、国際経営論の研究を進める。在籍中は、非常勤のコンサルティングに関わりながら、ヨットセーリングの大学代表選手に選出されるなど、研究・教育以外にも精力的に活動した。2013年に博士号(経営学)を取得し、同年に現職。専門は国際化戦略。
著書に『領域を超える経営学』、共編著に『マッキンゼー ITの本質』(以上、ダイヤモンド社)、分担著に『East Asian Capitalism』(オックスフォード大学出版局)などがある。
Twitter:@kotosaka


領域を超える経営学

ベンチャー企業の経営者として実務に携わり、マッキンゼー&カンパニーのコンサルタントとして経営を俯瞰し、オックスフォード大学で学問を修めた琴坂将広氏が、3つの異なる視点でグローバル経営の過去、現在、そして未来を語る。『領域を超える経営学』(ダイヤモンド社)の出版を記念して、新進気鋭の経営学者が、身近な事例を交えながら、経営学のおもしろさと奥深さを伝える。連載は全15回を予定。

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