記録の積み重ねが
将来の財産になる

 実験ノートをプチ論文化すると、日々の実験が楽しくなってきます。

 目的を明らかにして、しっかりと結果を記載し、それに対していろいろと考察をしてみる。これは論理性や科学的思考の訓練になるだけでなく、実際に論文を執筆するときにとても役に立つはずです。

 それ以上に大切なことは、その詳細な記録が君の将来の財産になるでしょう。きちんとしたノートがあれば、似たような実験をするときにすぐに再現することができます。何かあったときに、これまで自分がどんなことをやってきたのか証明できるという点でも、ノートは貴重な財産なのです。

 練習記録を詳細にノートに記録しているトップアスリートもたくさんいます。記録の蓄積が自身の学びや発見、改善につながるだけでなく、「ここまでやってきた」という自信にもなっているのだそう。実験ノートも同じです。

 残念なことに、私は今まで多くの学生に実験ノートをしっかりつけるように口うるさく指導してきましたが、結果的に私が感心するくらいの質のノートをつけたと思われる人はたったの3人しかいません。そしてその3人とほかの人との研究能力には圧倒的な差があります。

優れた企画書のようにノートをとる。

 全研究者はもちろんこと、文系理系にかかわらずすべての学生、ビジネスパーソンの皆さんにもぜひ今日から実践していただければと思います。