ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
鈴木寛「混沌社会を生き抜くためのインテリジェンス」

30代で社長になれる20代、なれない20代
「バイパス型キャリアアップ」を考える

鈴木寛 [文部科学大臣補佐官、東京大学・慶応義塾大学教授]
【第8回】 2014年5月22日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 こんにちは鈴木寛です。

 東大生の就活動向や「就活インテリジェンス」について書いた前回のコラムは、なかなかの反響があったようです。就活は、ある程度、決まり事のような勉強をしさえすれば成果の出る「受験ゲーム」とは異なります。大半の学生にとっては、さまざまな理不尽も含めて、複雑な社会システムに向き合い、自分の頭で考え、試練を切りぬける初めての経験でしょう。

 では、就活は乗り切ったとして、若手ビジネスパーソンは中長期に渡り、どうキャリアデベロップメントをしていくべきなのか、こちらも関心も絶えないことでしょう。

なぜ、若くして頭角を現せるのか

 これは私の誇りであり、ささやかな自慢ではありますが、「鈴木さんの教え子に、起業家やNPOの代表者として社会的に注目される方がなぜ数多くいるのか」と、しばしば尋ねられることがあります。実際、三十代で、最大手ネット企業のCOOに就任した若者や、インターンシップやクラウドファンディングを日本で仕掛けたNPOリーダーはじめ、出藍の誉に恵まれて、私は本当に幸せです。数年前に雑誌「AERA」で「日本を元気にする100人の若者」特集を組んだ時、そのうち16人が「すずかんゼミ」の関係者だったことには私も驚いてしまいました。

 彼らは、なぜ若くして頭角を現すことができたのか? それほど知名度こそ無いものの、20代でベンチャー企業の責任者を務めた後、30代で大企業の部長・役員クラスに転出した人もいます。今回のコラムでは、政治家になる前からの歴代の教え子たちの活躍ぶりも振り返りながら、私なりの分析も交え、転職も含めた20、30代のキャリアアップの参考になればと思います。

 まず大前提のお話。社会人として必要な見識、あるいはインテリジェンス能力については、以前のコラムでも書いた通り、「社会」「業界」「会社」という3つのコミュニティに慣れること、業界の歴史を知ること、そして、最初の3年ほどは5000時間、がむしゃらに働くことで実務能力が身に着いてきます(参照:第5回コラム)。とはいえ、ここで注意しなければならないのは、日々の修業に取り組む視座が必要だということです。漫然と忙しく働いているのでは、埋もれてしまいます。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

鈴木 寛 [文部科学大臣補佐官、東京大学・慶応義塾大学教授]

すずき・かん/元文部科学副大臣、参議院議員。1964年生まれ。東京大学法学部卒業後、86年通産省入省。2001年参議院議員初当選(東京都)。民主党政権では文部科学副大臣を2期務めるなど、教育、医療、スポーツ・文化を中心に活動。党憲法調査会事務局長、参議院憲法審査会幹事などを歴任。13年7月の参院選で落選。同年11月、民主党離党。14年から国立・私立大の正規教員を兼任するクロス・アポイントメント第1号として東京大学、慶応義塾大学の教授に就任。同年、日本サッカー協会理事。15年2月から文部科学大臣補佐官として大学入試改革などを担当している。


鈴木寛「混沌社会を生き抜くためのインテリジェンス」

インテリジェンスとは「国家安全保障にとって重要な、ある種のインフォメーションから、要求、収集、分析というプロセスを経て生産され、政策決定者に提供されるプロダクト」と定義されています。いまの日本社会を漫然と過ごしていると、マスメディアから流される情報の濁流に流されていってしまいます。本連載では既存のマスメディアが流す論点とは違う、鈴木寛氏独自の視点で考察された情報をお届けします。

「鈴木寛「混沌社会を生き抜くためのインテリジェンス」」

⇒バックナンバー一覧