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岸博幸のクリエイティブ国富論

農業改革はどこまで実現するか

岸 博幸 [慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授]
【第265回】 2014年5月23日
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 安倍総理は、5月19日に開催された産業競争力会議課題別会合の中で、農業の規制改革の実行を林農水大臣に指示しました。農業改革を来月策定する成長戦略の規制改革での目玉にしようとの考えでしょうし、メディアではもう農協改革などが実現するかのように報道されていますが、まだそう楽観できないのではないでしょうか。

総理指示の内容

 まず総理指示の内容を見てみると、以下のとおりでした。

 「農業委員会の見直し農地を所有できる法人の要件見直しについて具体化を図っていきたいと思います。また、農業協同組合の在り方について、地域の農協が主役となり、それぞれの独自性を発揮して農業の成長産業化に全力投入できるように、抜本的に見直していきたいと思います。以上の3点の改革をセットで断行してまいります。

 そして、日本の農業の付加価値を高め、その市場を大きく広げていきたいと思います。そのため、次の3点に取り組みたいと思います。

 まず、6次産業化を加速するため、農林水産業成長化ファンドを使いやすくし、そして企業のノウハウを積極的に導入します。

 酪農家が創意工夫を生かし、付加価値の高いビジネスができるように、指定団体との取引の見直しなどを通じて取引の多様化を図っていきます。

 そして最後に、国際規格認証体制の強化を行うとともに、品目別輸出団体を整備してオールジャパン体制でブランド強化を図り、農水産品の輸出拡大を実現していきます。」(下線は筆者が加筆)

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岸 博幸 [慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授]

1986年通商産業省(現経済産業省)入省。1992年コロンビア大学ビジネススクールでMBAを取得後、通産省に復職。内閣官房IT担当室などを経て竹中平蔵大臣の秘書官に就任。不良債権処理、郵政民営化、通信・放送改革など構造改革の立案・実行に関わる。2004年から慶応大学助教授を兼任。2006年、経産省退職。2007年から現職。現在はエイベックス・マーケティング株式会社取締役、エイベックス・グループ・ホールディングス株式会社顧問も務める。

 


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メディアや文化などソフトパワーを総称する「クリエイティブ産業」なる新概念が注目を集めている。その正しい捉え方と実践法を経済政策の論客が説く。

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