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3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

不確実性の下ではすでに起こった変化を利用する

上田惇生
【第88回】 2008年9月4日
著者・コラム紹介バックナンバー
実践する経営者
ダイヤモンド社刊
1800円(税別)

 「かつてのプランニングでは、何が起こりそうかを考えてよかった。これに対し、不確実性の下でのプランニングでは、既に起こったもののうち、未来を創り出すものは何かを問わなければならない」(『実践する経営者』)

 変化が常態である不確実性の時代では、既成の事実が事業にとっていかなる意味を持つか、いかなる機会を創り出すか、いかなる脅威となるか、いかなる変化を要求するか、いかなる変化を可能にするかを問わなければならない。

 イノベーションが変化をもたらすと考えられている。だが、そうであることは稀である。成功するイノベーションはすでに生じた変化を利用する。

 変化を利用する者は、激しい競争に直面することがほとんどない。ほかの者たちは相変わらず昨日の現実に基づいて仕事をしているからである。

 そこで重要なのがトレンドである。産業や企業にとってトレンドとは、天候を創り出すものではなく、気候を創り出すものである。短期で見れば影響は微々たるものである。だがそれは、経済学者、政治家、企業経営者が神経を集中している短期の循環的変化に比べ、はるかに大きな意味を持つ。

 「一つの構造的なトレンドが終わったにもかかわらず、あるいは逆転したにもかかわらず行動できない者は、消滅の危機に瀕する。逆にそのとき自らを変化させる者は機会と出会う」(『実践する経営者』)

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上田惇生(うえだ・あつお) 

 

ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授。1938年生まれ。61年サウスジョージア大学経営学科留学、64年慶應義塾大学経済学部卒。経団連、経済広報センター、ものつくり大学を経て、現職。 ドラッカー教授の主要作品のすべてを翻訳、著書に『ドラッカー入門』『ドラッカー 時代を超える言葉』がある。ドラッカー自身からもっとも親しい友人、日本での分身とされてきた。ドラッカー学会(http://drucker-ws.org)初代代表(2005-2011)、現在学術顧問(2012-)。

 


3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

マネジメントの父と称されたドラッカーの残した膨大な著作。世界最高の経営学者であったドラッカーの著作群の中から、そのエッセンスを紹介する。

「3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言」

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