はあちゅうの「こう誘われたらうれしい」その2 
「××の××を××しよう」

 ――じゃあ次に、はあちゅうさんが「こう誘われたら嬉しい」というセリフは、なんでしょうか?

はあ 「××の××を××しよう」。これは、さっきのラーメンの話につなげると、ただ「ラーメンを食べに行こう」じゃなくて、「ぼくが日本で食べた一番おいしいラーメンがあるから、食べに行こう」とか、そういう具体的なものをここに入れることによって、「行こう」という気持ちが高まると思うんです。

 たとえば『伝え方が9割』の著者の佐々木圭一さんが、「デートしよう」じゃなくて、「おいしいパスタを食べに行こう」というと、おいしいパスタを食べに行くんだという脳みそに女性がなるから、いい訳が利くというか、「最悪こいつとのデートがつまらなくても、おいしいパスタを食べられるからいいか」となると思うんです。

 なので、たとえば「玉のは家」というすごくおいしい、とろろ鍋のお店が西麻布にあるんですけど、「とろろ鍋のお店に一緒に行かない?」といって、「え?とろろ鍋って何?」といったら、「それを知らないんだったら、絶対ググらないで来て。おれが連れていくから」みたいなことになると、ちょっと一緒に行こうかなと思ったりするじゃないですか。

 そういう、ちょっとアトラクションの要素とか、もう誘う場所からして楽しい人というのは、絶対しゃべっていても楽しい、しゃべりのうまい人なので、誘われた時からいいなと思います。楽しませてくれる要素がたくさんある人だと思います。

ベリ ぼくもラーメンの時にはけっこうこだわっているんです。たとえばさっきの横浜と、お台場と、中野。横浜だったらラーメン博物館で、お台場だったらラーメン館。で、中野だったらただの商店街のところにいっぱいある。一押しは中野なんです。やっぱりいいところは入場料を払わないで、いろいろ歩けるんです。しかも、競争がすごいから、中野は30軒以上あるんです。まずいところは必ずなくなるんです。もう半年経ったら。だから、中野のラーメンといったら、日本の中ですごいレベルが高い。ところが、去年の4月に早稲田、帝京、明治大学のキャンパスができて、学生が非常に増えた。そこでやっぱり学生はあんまりこだわってないので、味が全体的に落ちてきたんです。だから、今のところは中野、お台場、横浜、何だっていい。前は中野が一番だったけど、探せばおいしいのがあると思います。他のところはあんまりおいしくないです。コストパフォーマンスを考えると。

はあ私はラーメンが食べられないんです。

会場 (笑)

はあ ラーメンの話がめっちゃ続いたけど、おいしいラーメンの話に持っていけなくて、ちょっとドキドキしています。

 ――なんではあちゅうさんはラーメンが駄目なんですか?

はあ なんかラーメンは麺が多いなと思うんです。食べ切れないというか、上の具を食べた時点で頑張った感が出ちゃうので、あと頑張って食べなきゃいけないと思っちゃう。知り合いにラーメン研究家が多いんですけど、今回は食べられるかなと思いながら一緒に食べに行って、今日も駄目だったという挫折をよく味わう。

ベリ 何味ならいいんですか?

はあ 何味も駄目です。食べられることは食べられるんですけど、自らお金を払って、並んでまで食べるという、日本人のラーメン愛みたいなところが、私にはちょっとよく分からないと思いながら生きています。すみません、ラーメンの話ばっかりしてもらっているのに。

ベリ おもしろい。

※対談の後編は7月4日(金)に公開です。


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