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STAY GOLD! リーゼントマネジャー岡田兵吾の「シンガポール浪花節日記」

日本の「残業代ゼロ論争」にモノ申す!(上)
残業ご法度なシンガポールで面食らった僕
周囲と衝突して学んだ「仕事圧縮」のオキテ

岡田兵吾 [マイクロソフト シンガポール シニアマネジャー]
【第5回】 2014年7月16日
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「年収1000万以上」だけじゃない!
多くの職が残業ゼロのシンガポール

前回の記事で「シンガポールでは、サービス残業は基本、ない。」と紹介したところ、記事を読んでくださった方々から、シンガポールの残業について聞かれるようになった。

 その頃ちょうど日本政府が“残業代ゼロ制度”と呼ばれる「ホワイトカラーエグゼンプション」の導入について、新たな方針を決めたせいだろう。

 日本では先日「ホワイトカラーエグゼンプション」の対象者を「年収1000万円以上」と決めたが、シンガポールでは管理職・専門職だけでなく、事務職、新卒社会人、非正規社員(時給制以外の非正規社員)もホワイトカラーエグゼンプションに近い労働形式にある。

 つまり、シンガポールの多くの職が「残業代ゼロ」の対象なのだ。シンガポール以外の他のアジア諸国においても、管理職以外の専門職・事務職ではかなりの割合でホワイトカラーエグゼンプションを導入している。

のどかに見えるシンガポールのオフィスビル街にはホワイトカラーエグゼンプションが浸透している

 のどかに見えるシンガポールのオフィスビル街には、ホワイトカラーエグゼンプションが浸透している。

 シンガポールの中小・零細企業では、十分な従業員がおらず、1日8時間以上の労働を強いられる会社もあるようだが、その制裁は「手厳しい」の一言に尽きる。企業は、ある一定時間以上の労働を社員に強いると、人材開発省(MOM/Ministry of Manpower)からクレームが入り、営業ライセンスを剥奪されてしまうのだ。こうしてシンガポールでは、過度の長時間労働は「仕組み上」(ここが大事!)できないようになっている。

 もちろん、長時間労働が必要な職種はある。コンサルティング会社、会計事務所、法律事務所などのプロフェッショナル・ファームや医療関係機関などだ。しかし、このような業界はもともと他業界よりも給与水準が高く、また昇進も早い傾向があるので、ワーカーたちも長時間労働を納得済みで入社、勤務しているため問題はないようだ。

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岡田兵吾 [マイクロソフト シンガポール シニアマネジャー]

大阪生まれ。同志社大学工学部卒業後、アクセンチュア(日本/アメリカ)、デロイトコンサルティング(シンガポール)、マイクロソフト(シンガポール)で19年間、業務・ITコンサルタントとして活躍。シンガポール移住11年、永住権を保持し、近年はアジア全域の新事業開発、業務改善、組織改革に従事。 人生の目標は「ソーシャル・チェンジ」(社会変革)、座右の銘は「Stay Gold!」。グローバルビジネス経験を活かして日本およびアジアの顕在化した社会問題を解決し、多くの人々が希望をもてる社会の実現を目指している。

☆ブログ: シンガポールではたらくリーゼントマネージャー岡田兵吾のStay Gold!
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☆Twitter: phoenix_hugo(リーゼントマネージャー岡田兵吾)


STAY GOLD! リーゼントマネジャー岡田兵吾の「シンガポール浪花節日記」

アジアのグローバルシティとして大きな変化を遂げたシンガポール。しかし意外にも、あらゆるところに「浪花節文化」が存在していることを、あなたはご存じだろうか? そこで当連載では、日本人の固定概念を覆すシンガポールのリアルな姿を、家族とともに現地コミュニティに根を張って暮らしている筆者ならではの視点で紹介する。

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