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餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?[不正会計編]
【第2回】 2014年8月1日
著者・コラム紹介バックナンバー
林 總 [公認会計士、税理士、LEC会計大学院教授(管理会計事例)]

プロローグ
禁断の報告書

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45万部突破の人気シリーズ最新刊、『餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?[不正会計編]』が7月17日に発売になりました。ヒカリと安曇教授のコンビが、今度は粉飾や横領という不正会計の問題に挑みます。その出版を記念して、同書のプロローグから第2章までを、全5回に分けてご紹介いたします。

新生バイオ社の決算書

 翌日、前原の手元に文京銀行の高田からぶ厚い報告書が届いた。

 さっそくページを開くと、最初に書かれていたのは、新生バイオ社の経営理念だった。

(アンチエイジングのリーダーたれ)

 会社は新商品の開発と並行して、すでに商品化したサプリメントの販売もしている。生産は資本関係のない他社に委託していて工場は持っていない。いわゆるファブレスだ。

 ただ、機密が外部に漏れないように、生産設備と技術者は新生バイオ社が提供している。

 開発商品について、こんな記述もあった。

 「アルガンを核に、今後は化粧品や医薬品にも進出する計画だ」

(アルガン?)

 聞き慣れない単語だった。

 次のページをめくると、損益計算書が載っていた(図表1)。

 売上30億円、当期純利益1000万円だ。

(利益率が0・3%だって! 無理してるな)

 この売上であれば、利益率が3%でも、利益は9000万円だ。

 1000万円の利益は、いくら何でも少なすぎる。コンサルタントとしての経験からいえば、この程度の利益率の会社は、実質的には赤字の場合が多い。帳簿を操作して、何とか黒字に見せかけているのだろう。

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林 總(はやし・あつむ) [公認会計士、税理士、LEC会計大学院教授(管理会計事例)]

1974年中央大学商学部会計科卒業。外資系会計事務所、監査法人勤務を経て独立。経営コンサルティング、執筆、講演活動などを行っている。 主な著書に、ベストセラーとなった『餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?』『美容院と1000円カットでは、どちらが儲かるか?』『コハダは大トロより、なぜ儲かるのか?』『[新版]わかる! 管理会計』(以上、ダイヤモンド社)、『ドラッカーと会計の話しをしよう』(中経出版)、『会計物語 会計課長団達也が行く』(日経BP社)、『貯まる生活』(文藝春秋)などがある。

著者ホームページ:http://atsumu.com/

 


餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?[不正会計編]

菅平ヒカリは、念願だった大手コンサルティング会社へ就職する。しかし、実際に配属されたのは、その提携先でブラックと噂されるコンサルティング会社だった。しかも、半年の研修期間中に一定の成果を出さないと、元には戻れないという。 「こんなのあり?」――。入社早々、やる気を挫かれたヒカリだったが、そんなある日、売上が増えているのに赤字から抜け出せない会社を調査する案件にアサインされる。先輩の村西と一緒に調べて行くと、そこには、決算書からはわからなかった驚きの事実が浮かび上がってくる――。ヒカリと安曇教授のコンビが、会社にはびこる粉飾や横領などの不正会計の問題に挑み、解決していくストーリー。

「餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?[不正会計編]」

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