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組織の病気~成長を止める真犯人~ 秋山進

なぜ“文系”と“理系”は社内対立してしまうのか
「未開の人」と「野暮な人」の仁義なき闘い

秋山進 [プリンシプル・コンサルティング・グループ株式会社 代表取締役]
【第1回】 2014年8月19日
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拙著『一体感が会社を潰す』の出版を契機に、ダイヤモンド・オンラインで連載『組織をむしばむ「子ども病」の正体』として5回にわたり組織の不健全な状況について書かせていただきました。幸い好評を博し、もっと多くの組織の問題について語ってほしいという要望をいただいたことから、本連載を始めることになりました。

組織は、ある目的のために集まった人たちによって成り立っているにもかかわらず、一度“病”にかかってしまうと、本来の目的を見失い、再起不能の状態へと陥ります。さらに恐ろしいのが、組織の中にいる人たちには、その“病”の正体が分からないどころか、自分たちが“病”にかかっていることすら気づけない点です。

この連載では、日本の組織の成長を阻害している厄介な「組織の病気」を、症例を挙げて紹介。多様な組織で共通に見られる不健全な状態と、それへの対応策について語っていきたいと思います。

初回のテーマとして取り上げるのは、M&Aによって生まれた会社の価値観の違いによる対立です。

物語に生きるA社、データで語るB社
M&Aで両社が一緒になったら…

 かなり前のことになるが、M&Aによって合併して生まれた某大企業である対立が起きた。きっかけは、新進気鋭のアーティストを使った新商品のコマーシャルフィルム(CF)である。

 映像は、忙しい日常から一転して爽やかな朝へ。元気な寝覚め、美しい笑顔、その傍らには新商品……。元A社の宣伝部長が「絶対の自信があります」と言っただけあって、なかなかのクオリティだ。

 しかし、CFを見た元B社の人達が気にしているのは、まったく違う部分だった。

 「ところでこの商品の成分表示の○○っていうのは何? いくらで買ったの?」
 「○○の機能は、前の商品の何%アップ?」
 「商品名言わないと覚えてもらえないんじゃないの?」
 「このモデルさん誰?有名な人?想定ターゲットの認知率は何%」

 もともと商品の持つ世界観を重視してきた元A社の人間からすれば、元B社の人達の質問は的外れだ。

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秋山 進 [プリンシプル・コンサルティング・グループ株式会社 代表取締役]

リクルート入社後、事業企画に携わる。独立後、経営・組織コンサルタントとして、各種業界のトップ企業からベンチャー企業、外資、財団法人など様々な団体のCEO補佐、事業構造改革、経営理念の策定などの業務に従事。現在は、経営リスク診断をベースに、組織設計、事業継続計画、コンプライアンス、サーベイ開発、エグゼクティブコーチング、人材育成などを提供するプリンシプル・コンサルティング・グループの代表を務める。京都大学卒。国際大学GLOCOM客員研究員。麹町アカデミア学頭。

著書に『「一体感」が会社を潰す』『それでも不祥事は起こる』『転職後、最初の1年にやるべきこと』『社長!それは「法律」問題です』『インディペンデント・コントラクター』『愛社精神ってなに?』などがある。


組織の病気~成長を止める真犯人~ 秋山進

日本には数多の組織があり、多くの人がその中に属しています。組織は、ある目的のために集まった人たちで成り立っているにも関わらず、一度“病”にかかれば、本来の目的を見失い、再起不能の状態へと陥ります。しかも怖いのが、組織の中の当人たちは、“病”の正体が分からないどころか、自分たちが“病”にかかっていることすら気づけない点です。

この連載では、日本の組織の成長を阻害している「組織の病気」を症例を挙げて紹介。コンプライアンスの観点から多くの企業を見てきた筆者が考える治療法も提示します。

「組織の病気~成長を止める真犯人~ 秋山進」

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