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山崎元のマネー経済の歩き方

「リバランス」の必要性はどの程度あるのか

山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]
【第66回】 2009年1月26日
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 1月4日の「日本経済新聞」朝刊トップに、企業年金の利回り悪化の記事が載った。昨年4月から11月までの運用利回りはマイナス16%の惨状だという(格付投資情報センターの集計)。

 記事中で目を引いたのは、9月のリーマン・ブラザーズ破綻以降、株式への投資を凍結しているという日立製作所の方針だ。ほかにも、企業年金の株式投資を見直すとする企業が少なくないようだ。日立の判断は、結果から見て同社の年金資産の減少を防いでおり、個別には賞賛されるべきだが、年金運用の常識とは異なる行動だ。

 長期的な資金運用では、「国内株式」などの資産分類ごとの投資比率が当初の投資配分計画から大きくずれた場合に、計画のウエートに戻す「リバランス」を行なうほうがいいといわれることが多い。

 仮に当初全資産の30%が国内株に投資されていた場合、昨年のように国内株の株価が約4割も下がると、他の資産が一定ならば、国内株式への投資ウエートは約20%に低下する(18÷88だ)。これを元の比率に戻すために、国内株式を買い足しするのが典型的だ。通常は、これほどまでに大きく乖離する前に行なう。

 リバランスをしたほうがいい、という根拠は2つ考えられる。

 一つは、経験的なもので、株価が上下に大きく動いた後に平均に回帰する傾向があれば、買い・売り共にリバランスが有効に働く公算が大きい。ただし、株価の平均回帰傾向が「必ずある」と信ずるに足る根拠はない。

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山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]

58年北海道生まれ。81年東京大学経済学部卒。三菱商事、野村投信、住友信託銀行、メリルリンチ証券、山一證券、UFJ総研など12社を経て、現在、楽天証券経済研究所客員研究員、マイベンチマーク代表取締役。


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