皆さんは、飲み会の幹事をしたことがありますか?大抵の職場では、既婚者と独身者が混在しているため、飲み会の手配に気を使った経験があるのではないでしょうか。たとえば、1次会は既婚者・独身者一緒、でも2次会からは独身者だけがカラオケで大騒ぎ、家族が待つ既婚者の大半は早めに失礼する人など、そうした対応だけでも大変です。さらに、飲み会に使える予算も既婚か独身かで違う場合もあり、それにも気を配る必要があります。
ただ、この既婚者と独身者の違いは、飲み会の場面だけで表れるものではありません。普段の仕事上でも大きく違いが現れています。では、その違いとは一体何でしょうか?また、その違いが職場にどのような影響をきたすのでしょうか?今回も、みなさんと一緒にギャップと対処法を考えていきたいと思います。
「時間」と「お金」の使い方が
ギャップの大きな原因
創業間もないベンチャー企業などは、社員の年齢も若く、独身ばかり。そうなると、遅くまで働いて、その後に同僚と飲んで、そして休日も一緒に遊ぶ…こうした公私がゴチャゴチャの状態というのが当たり前と感じてしまいがちです。何となく、大学のサークルの延長線上に職場があるといってもいい状況かもしれません。
私が大学を卒業して入社した頃(1987年)のリクルートも、こうした学生サークルのような匂いが残っていました。振り返ってみれば、新入社員が800人。社員の平均年齢が20代で、フロアに既婚者が1割いなかったのですから、当然だったのでしょう。
ところが、リクルートもそうですが社歴が重なれば既婚者の比率が上がります。厚生労働省の統計によると日本人の平均結婚年齢は約30歳。最近は婚期が遅れがちで、ここ30年で3年以上も遅くなったといわれていますが、それでも30歳くらいで男女の社員とも半数近くが結婚していきます。
ですから、一般的に社歴が20年を超えると社員の既婚比率が独身比率を上回ってきます。そして若い女性社員からすれば
「なんとなく既婚者が多い、雰囲気がおじさんぽい職場かも」
という職場に変貌していきます。
そうした、既婚者が独身者の比率を上回ってくるタイミングに職場で《既婚》VS《独身》という仕事に対する考え方のギャップが生じてくることが少なくありません。ではギャップとは何に関してか?それは、「時間」と「お金」の使い方に対する価値観の違いです。