スマートエイジングライフ
男の食育 笠井奈津子
【第1回】 2014年10月6日
笠井奈津子 [栄養士、食事カウンセラー]
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年収1000万円貧乏、年収300万円お金持ちの食生活

 突然ですが、あなたは今お財布の中に入っているお金を、自分のために使っていますか?

 「部下との飲み代に使うことが多い」「パートナーへのプレゼント代に消えていく」……そう答える方は稀有でしょうし、既婚でも「自分の趣味に使うことが多い」と答えられる方がいたとしたら、かなり恵まれているかもしれません。

 今、サラリーマンの1ヵ月のお小遣いは平均3万9572円。男性の場合、このお小遣いの使い道のトップ3は以下になるそうです。

1位 昼食代(51.4%)
2位 飲み代(34.8%)
3位 趣味(32.8%)

 そして、その昼食代の平均は541円。一回当たりでみると大きな買いものにはなりませんが、毎日積み重ねると大きな金額になります。また男性の7割近くが何かしらの方法でお小遣いの節約をしているようで、その対策として一番にあげられるのが「昼食代を安くする」でした(いずれも、2014年新生銀行調べ)。

参照:新生銀行ライフスタイル・ラボ「お小遣い調査」(2014年)より
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 改めて、最初の質問に戻りたいと思います。

 あなたは今お財布の中に入っているお金を、自分のために使っていますか?

 もしも、昼食を選ぶ基準が“価格の安さ”に縛られているのならば、今お財布の中に入っているお金を自分のために使っているとは言えないかもしれません。その昼食が栄養バランスに欠け、野菜よりも揚げ物や炭水化物が多いのだとしたら、それはもう決定的です。「自分のため」と思って使っているそのお金は、名前も知らない、誰かのポケットの中に入っているでしょう。

 “食事と仕事のパフォーマンス”は一見接点がなさそうに見えますが、脳のコンディションが仕事のパフォーマンスを左右することは想像しやすいと思います。だって、集中力が落ちているのに仕事のパフォーマンスが高まるなんてことはそうそうないからです。

 人は口にしたものでできていますから、悪いものを食べ続ければ、当然のように体にも悪い影響が出てきます。脳もひとつの臓器、ということを認識すると、仕事の合間に「安くてお腹を満たせるもの」だけで済ませた食事が仕事の効率を下げることは、なんとなく想像していただけるのではないでしょうか。

笠井奈津子 [栄養士、食事カウンセラー]

東京都生まれ。聖心女子大学文学部哲学科を卒業後、栄養士免許取得。現在、栄養士、食事カウンセラー、フードアナリストとして活躍中。都内心療内科クリニック併設の研究所での食事カウンセリングやセミナーなどで、これまでに携わった8000通り以上の食事記録をもとに食事指導を行っている。また、“食卓に笑顔を”の願いのもと、『Smile table』を主宰し、ビジネスマン向けに企業内研修、カウンセリングをするほか、ワークショップなども実施している。最新の情報などはこちらへ。
著書には『甘い物は脳に悪い』『成功する人は生姜焼き定食が好きだ』がある。
文化放送「オトナカレッジ・健康学科」に隔週木曜日出演中。詳しくはこちらから→オトナカレッジHP
ポッドキャスト「オトナカレッジ・聴く図書館」でも聴けます。番組紹介動画はこちら

 


男の食育 笠井奈津子

目、肩や腰の痛み、毛、お腹周り、ニオイ……。男も年を重ねれば重ねるほど、若い頃は気が付かなかった悩みに振り回されることになる。そんなとき、対策の1つになるのが「食」だ。しかし、男性が自分で正しいと思った対策するのには、注意が必要だ。実は思い込んでいる知識が勘違いであるばかりか、症状は悪化、さらに若さを一層失うことになりかねないからだ。この連載では、そんな「食」の知識に未だ乏しいミドル男性に対し、若い頃と変わらない身体を保ってもらう「男の食育」を行っていく。

「男の食育 笠井奈津子」

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