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社内政治の教科書
【第6回】 2014年11月12日
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高城幸司 [株式会社セレブレイン 代表取締役社長]

社内の「理不尽な状況」を変える方法

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負ける喧嘩はしない――。これが、社内政治の鉄則です。仕掛けた喧嘩に負けたら、徹底的につぶされてしまうからです。しかし、「絶対に勝てる」なら、話は別です。特に、あなたが理不尽な立場に立たされているときには、その状況を覆すチャンスを逃すべきではないかもしれません。では、「政治闘争」で絶対に勝つ5つの条件とは?

敵が仕掛ける「トラップ」への対処法

 できるだけ「敵」はつくらない──。
 これは社内政治の鉄則ですが、現実的には難しいものです。

 どんなに人間関係に注意を払っても、相手が一方的に敵視してくるケースもあります。特に注意が必要なのが、順風にあるときです。同期トップで課長に就任したり、課長として順調に実績を上げたり、上層部からの評価を得たり……。そのような局面では、“やっかみ”をこじらせて、あなたを敵視する人物が現れる可能性が高いと認識しておいたほうがいいでしょう。

 そのようなリスクを避けるためには、謙虚であることを徹底することです。これは、言うは易くて、行うは難い。どんなに気をつけていても、順風のときには腋が甘くなりがちです。「実るほどに頭を垂れる稲穂かな」。言い古された格言ですが、この言葉を念入りに実行することが、あなたの身を守る最大の方法です。

 それでも、敵が現れたらどうするか?
まず、防御態勢をとることです。

 気をつけたいのは「トラップ(罠)」です。トラップというと、サラリーマン・ドラマで描かれるような“失脚劇”をイメージするかもしれませんが、現実の職場であるのはもっと小さなトラップです。致命的な損失を与えるようなトラップは、仕掛けるほうにもリスクが伴うからです。

 ただし小さなトラップでも、それに引っ掛かるケースが重なると上司や部下の信頼が揺らぎ、あなたの影響力を低下させるおそれがあります。そこで、最低限の防御策は講じておいたほうが無難です。

 もっとも注意しなければならないのは「情報」です。「情報」にトラップが仕掛けられるケースがいちばん多いからです。
 たとえば、引き継ぎ業務に関する資料。前任課長から分厚い資料を渡されて、口頭で説明を受けたとします。ここで、トラップの可能性を考慮したほうがいいでしょう。

 もしかすると、トラブル含みの案件があるかもしれません。本来、そういう案件については前任課長が念入りに説明しておくべきですが、あなたを「敵視」している人物であれば、あえてそれを口頭では伝えず、分厚い資料のなかにまぎれこませているかもしれません

 もしも、あなたが、その案件についての記述を見逃して、適切な対応をせずにいると、後々、問題になるおそれがあります。そのとき、「聞いてませんでした」と抗弁しても通用しません。なぜなら、資料にはちゃんと書いてあるからです。

 もちろん、資料をきちんと読み込むことでトラップは回避できるでしょう。しかし、もっと有効な手段があります。この段階で、トラブル案件の有無について明確に質問しておけばいいのです。しかも、口頭ではなく、メールなどの証拠として残る手段で質問する。相手からも証拠として残る形で回答してもらいます。その証拠があれば、後々、相手の説明責任を問いただすことができるからです。おそらく、相手はそれを恐れて、正確な情報を提供するに違いありません

 このように、常に、トラップが仕掛けられる可能性を考慮したうえで、それを回避する手立てを講じておく必要があります。手堅い防御態勢を示しておけば、相手もやすやすとはトラップを仕掛けられなくなるでしょう。

 

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高城幸司 [株式会社セレブレイン 代表取締役社長]

1964年生まれ。同志社大学卒業後、リクルート入社。リクルートで6年間連続トップセールスに輝き、「伝説のトップセールスマン」として社内外から注目される。そのセールス手法をまとめた『営業マンは心理学者』(PHP研究所)は、10万部を超えるベストセラーとなった。 その後、情報誌『アントレ』の立ち上げに関わり、事業部長、編集長、転職事業の事業部長などを歴任。2005年、リクルート退社。人事戦略コンサルティング会社「セレブレイン」を創業。企業の人事評価制度の構築・人材育成・人材紹介などの事業を展開している。そのなかで、数多くの会社の社内政治の動向や、そのなかで働く管理職の本音を取材してきた。 『上司につける薬』(講談社)、『新しい管理職のルール』(ダイヤモンド社)、『仕事の9割は世間話』(日経プレミアシリーズ)など著書多数。職場での“リアルな悩み”に答える、ダイヤモンド・オンラインの連載「イマドキ職場のギャップ解消法」は、常に高PVをはじき出している。
株式会社セレブレインホームページ
高城幸司氏ブログ

 


社内政治の教科書

社内政治――。ネガティブな印象をもつ言葉ですが、実は「政治力」がなければ管理職は務まりません。どんなに優れたアイデアがあっても、組織を動かせなければ何ひとつ実現できないからです。部署間対立、横暴な上司、反抗的な部下……。こうした「現実」のなか社内政治を生き抜く鉄則を紹介します。

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