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鈴木寛「混沌社会を生き抜くためのインテリジェンス」

ひたすら人に会い“紹介の連鎖”を得るべし!
日本人エリートが再考すべき本物の「外遊」

鈴木寛 [文部科学大臣補佐官、東京大学・慶応義塾大学教授]
【第20回】 2014年11月27日
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外遊の「遊」は
“自由に動く”の意

 こんにちは鈴木寛です。

 衆議院が解散しました。文部科学省に参与として“復帰”したばかりで、いきなりの政局に戸惑っておりますが、「35人学級」の維持や大学入試改革など教育政策上の重要課題が残されていることに変わりはありません。

 総選挙の最大の争点はアベノミクスの是非になりますが、人それぞれの関心事項もあるはずです。国政選挙を巡るマスコミ報道は大概、3大争点として憲法や経済、外交・安全保障に絞り込んでしまいがちですが、議員時代、教育や医療をライフワークにしていた私は、生活に密着した課題がなおざりにされることが残念でなりませんでした。

 子育て中の親御さんにとっては、投票先を吟味する際、「教育をコストとして捉えるのか、投資として位置付けるのか」という視点もポイントになるでしょう。前回のコラムで申し上げた内容が少しでも参考になればと思います。

 ところで安倍総理が解散を表明したのは「外遊」から戻ってすぐのことでした。中国、ミャンマー、オーストラリアの3ヵ国を歴訪し、APEC首脳会議、G20首脳会合など重要な外交日程を戻ってこられました。就任以来の2年間、積極外交により、訪問先の数はすでに歴代総理で最多となっています。

 「外遊」という字面はなにか海外で羽根を伸ばしている誤解を受けそうです。春先の大型連休シーズンに合わせた外遊も多いので余計にそういうイメージを持たれそうですが、広辞苑を紐解くと「外国に旅行すること」です。外遊の「遊」の文字は、遊ぶことではなく、自由に動くことの意です。

 野球の遊撃手の「遊」も元来は内野手で唯一、ベースに紐付いたポジションではないことからネーミングされたのだと思いますが、一方、公務での外遊となると、そうした自由は一切ありません。ときには、一ヵ国に数時間だけのショートステイも珍しくなく、慌ただしい外交日程で分刻みのスケジュールをこなします。文部科学副大臣時代の私も、色々な国に会談や視察に行きましたが、家族への土産物を買うようなゆとりは本当にありませんでした。

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鈴木 寛 [文部科学大臣補佐官、東京大学・慶応義塾大学教授]

すずき・かん/元文部科学副大臣、参議院議員。1964年生まれ。東京大学法学部卒業後、86年通産省入省。2001年参議院議員初当選(東京都)。民主党政権では文部科学副大臣を2期務めるなど、教育、医療、スポーツ・文化を中心に活動。党憲法調査会事務局長、参議院憲法審査会幹事などを歴任。13年7月の参院選で落選。同年11月、民主党離党。14年から国立・私立大の正規教員を兼任するクロス・アポイントメント第1号として東京大学、慶応義塾大学の教授に就任。同年、日本サッカー協会理事。15年2月から文部科学大臣補佐官として大学入試改革などを担当している。


鈴木寛「混沌社会を生き抜くためのインテリジェンス」

インテリジェンスとは「国家安全保障にとって重要な、ある種のインフォメーションから、要求、収集、分析というプロセスを経て生産され、政策決定者に提供されるプロダクト」と定義されています。いまの日本社会を漫然と過ごしていると、マスメディアから流される情報の濁流に流されていってしまいます。本連載では既存のマスメディアが流す論点とは違う、鈴木寛氏独自の視点で考察された情報をお届けします。

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