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「働き方」という経営問題―The Future of Work―

仙台と東京を頻繁に行き来。東京のオフィスは
4拠点を自由に使えるシェアワークスペース
――公益社団法人sweet treat311 油井元太郎さん

河合起季
【第19回】 2014年12月26日
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宮城県・雄勝町で
滞在型の複合体験施設を開設し、
復興を目指す

公益社団法人sweet treat311理事の油井元太郎さん Photo:DOL

 仙台市からクルマで約2時間、石巻市内からでも約40分かかるという宮城県石巻市雄勝(おがつ)町に活動拠点を置く公益社団法人sweet treat311。ここで理事を務めているのが、油井元太郎さんだ。

 sweet treat311は、東日本大震災後、何か支援できないかということで東京の友人・知人が集まってできた団体。市街地から遠く、支援が行き届いていなかった雄勝町で炊き出しをやったのをきっかけに、同地域で小中学生の教育サポートや自然体験学習プログラムなどを実施するようになった。

 「私は前職で、キッザニアという子ども向け職業体験型テーマパークの学習プログラム開発を手掛けていました。そのノウハウを生かしたのが、自然体験学習プログラムです。雄勝町を含めた石巻市北東部は豊かな森と海に恵まれていますから、この環境を農林漁業の体験や自然観察に生かさない手はないと思いました。田舎の子どもだから、わざわざそんなことをしなくてもいくらでも体験できるだろうと思われがちですが、大間違い。衰退産業でもあるので、従事している親が子どもにその魅力を伝えていないことが多いんです」

 この自然体験学習プログラムは石巻市教育委員会の後押しもあり、2012年度以降、数多くの小中学生が参加している。

 現在は、築90年の廃校(旧桑浜小学校)を改修して再利用する、滞在型の複合体験施設「MORIUMIUS(モリウミアス)」を、2015年夏の開業に向けて準備中だ。

 「地元の子どもたちだけでなく、東京や仙台などの都市部や海外の子どもたちを呼び込むことによって交流人口を増やし、地域の雇用創出や町の経済活性化を図っていきたいと考えています」

 東日本大震災の大津波は、豊かな自然と漁業資源に恵まれた雄勝という小さな町を壊滅状態に追い込んだ。震災前に4300人いた人口は、4年近く経った今でも1000人を切る状態が続いているという。

 「90年の歴史ある学校が新しい施設に生まれ変わり、さらにこれから90年、教育や産業の拠点であり続けられるようにしたい。事業として長期的に継続させることが町の復興にもつながっていきます」と油井さんは熱い思いを語る。

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