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ここから始める! ポジティブメンタルヘルス

組織活性化のポイント:
健康の増進と生産性の向上の両立に向けて

TOMH研究会,島津明人
【第3回】 2015年1月7日
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はじめに

 従業員一人ひとりが健康でいきいきと仕事に取り組むことは、従業員の幸せにとっても、組織全体の生産性にとっても重要です。

 ところが、第二次世界大戦後から展開されてきた我が国の職場のメンタルヘルス対策では、従業員の健康には注目するものの、従業員がどの程度いきいきと仕事をして生産性を上げるかには、あまり注目していませんでした。むしろ、生産性の向上を促すことで、かえって健康を損ねるのではないかと懸念すらしていました。

 一方、組織マネジメント(つまり経営側)では、従業員一人ひとりの生産性には注目していましたが、従業員の健康にはあまり注目していませんでした。経営は、従業員の健康状態に配慮することで、かえって生産性が落ちるのではないかと懸念していました。その結果、これまでのメンタルヘルス対策と組織マネジメントとはお互いに協調することなく、展開されてきました。

 ところがその後、産業構造の変化(サービス業の増加)、働き方の変化(裁量労働制など)、情報技術の進歩など、従業員や組織を取り巻く社会経済状況は大きく変化しています。こうした変化に組織が対応して生き残っていくには、従業員一人ひとりが健康“かつ”いきいきと仕事に取り組むことが重要になってきます。

 つまり、産業保健にとっても経営にとっても発想の転換が求められるようになったわけです。

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TOMH研究会

「東京大学Occupational Mental Health」研究会。2009年に発足。臨床心理士や産業医、産業保健の研究者など、研究と実践領域の専門家が集まる。鍵となるテーマを検討・追究し、研究と実践の橋渡しを通じて、働く人全てのメンタルヘルス向上と、専門職のレベルアップに役立つノウハウの蓄積を行う。

東京大学大学院医学系研究科(精神保健学分野)准教授。早稲田大学大学院文学研究科卒業後、同大学文学部助手、広島大学大学院教育学研究科専任講師、助教授、ユトレヒト大学社会科学部客員研究員を経て、2007年より現職。企業組織の活性化やメンタルヘルスを研究。


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依然として悩ましい職場のメンタルヘルス問題。" 未然防止"が重要になる今、人事部門がどう考え方を見直し、動けばいいかを、すぐ使える具体的なツールも含めて紹介する連載です。第1回目は、これまでのメンタルヘルスの課題と新しい潮流、そして連載の構成について紹介します。

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