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部下の心をつかむ上司力トレーニング
【第6回】 2007年11月12日
著者・コラム紹介バックナンバー
前川孝雄 [(株)FeelWorks代表取締役/青山学院大学兼任講師]

「やればできる」上司と「自己実現」部下の断絶

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 これまで、部下とのコミュニケーション・ギャップが生まれる背景について、おもに上司世代が抱えている問題点を中心にお話ししてきました。次いで部下側の問題点を掘り下げていく前に、彼らがいかに上司世代と異なる会社観、仕事観を持っているかについて、見ていきましょう。

フットワークの軽さがウリの上司世代

 バブル期入社といわれる上司世代が就職活動をしたのは、史上空前の売り手市場だった90年前後。大卒就職率は80%を超え、会社を選ぶ基準も、「給料が良くて名の知れたところ」というブランド志向でした。

 大半が希望の会社に入ることができたため、会社に対するロイヤリティも高いのです。当時は、年功序列、終身雇用が一般的ですから、よほどのミスマッチがなければ入社後すぐに、将来約束されているポストや高額の給与を投げ打って、転職を考えるようなことはありませんでした。

 「どうにかなるさ」「やればできる」が上司世代の基本的な仕事観。どの会社からも引っ張りだこだったこの世代は、「自分は特別な存在だ」といった自信があります。“この仕事がしたい”というこだわりを持たずに入社したぶん、どんな仕事にも興味をもって当たる柔軟性がありました。

 しかし、92年にバブルがはじけ、就職率は下落の一途をたどります。2003年に過去最低の55%を記録したところでようやく頭打ちとなり、2005年には59.7%まで復調。リクルートワークス研究所によると、2008年卒業予定の大学生・大学院生に対する民間企業の求人総数(推計)は、ついにバブル期を上回り過去最大の93万3000人、大卒の求人倍率は2.14倍となり、16年ぶりに2倍を超えています。

 とはいっても、ここ最近の厳選採用の流れは簡単には変化しそうにありません。企業は採用の質を重視し、優秀な学生のみを獲得しようとしています。採用市場において競争優位性を持っている大手人気企業は特にそうです。つまり、ある人は何社も内定が出るにもかかわらず、ある人はゼロという「就職格差」が起こっているのです。

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前川孝雄 [(株)FeelWorks代表取締役/青山学院大学兼任講師]

株式会社FeelWorks代表取締役、青山学院大学兼任講師。
1966年兵庫県明石市生まれ。大阪府立大学経済学部、早稲田大学ビジネススクール・マーケティング専攻卒業。株式会社リクルートで「リクナビ」「ケイコとマナブ」等の編集長を歴任後、多様な働く人の価値観に精通した知見を活かし、2008年に株式会社FeelWorks設立。コミュニケーション循環を良くすることで温かい絆を育み組織の体質を変えていく「コミュニケーション・サイクル理論」(CC理論)を構築。「絆」と「希望」作りによる人材育成というユニークなコンセプトで話題を集め、『上司力研修』『キャリアコンパス』『Feelリーダーシップ』など独自プログラム、人間味溢れる講師育成にも力を注ぎ、多くの企業で好評を博している。
その親しみやすい人柄にファンも多く、人を育て組織を活かす「上司力」提唱の第一人者として自ら年間100本超のセミナーもこなす傍ら、テレビコメンテーター、コラム連載などでも活躍中。現場視点のダイバーシティマネジメント、リーダーシップ開発、キャリア論に定評がある。
主な著書に『若手社員が化ける会議のしかけ』(青春出版社)、『女性社員のトリセツ』『上司力トレーニング』 (共にダイヤモンド社)、『勉強会に1万円払うなら、上司と3回飲みなさい』(光文社)、『はじめての上司道』(アニモ出版)、『頭痛のタネは新入社員』(新潮社)、『組織「再起動」プログラム』(ビジネス社)など多数。2011年度から青山学院大学で「キャリアデザイン特別講座」の教鞭もとる。

ブログ 「前川孝雄の“はたらく論”」 http://ameblo.jp/feelworks-maekawa/
ツイッターアカウント @feelworks

 


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