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苦境の外食チェーンを救う香港の“日本食大ブーム”

2008年12月17日
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  「一体、何なんだ? この行列は……」

 香港国際空港に降り立った外国人客が、思わず目を見張るものがある。それは、香港や中国でフランチャイズチェーンを展開している日本の「味千ラーメン」だ。

 この味千ラーメン、もともとは熊本県発祥のチェーン店で、東京ではそれほど知名度が高くないにもかかわらず、香港では知らない人はいないほどの人気ぶりなのである。同店には「出国する前にもう一度食べておかなくっちゃ」といわんばかりの“食いしん坊香港人”たちが、わんさかと群がっているのだ。

 ラーメンといえば、言うまでもなく日本の国民食。だが、そのラーメンを日本人以上に(?)こよなく愛しているかもしれないのが、実は香港人。現在香港では、ラーメンを始め、日本の回転寿司や居酒屋などのチェーン店が、不況を吹き飛ばすほどの快進撃を続けているという。

 週に3回は勤務先近くの味千ラーメンに立ち寄るという20代後半のある男性は、満足げにこう語る。

  「豚骨スープにニンニクがたっぷり入っていて、がっつり食べたい中国人好みの味なんだよね。ラーメンだけじゃなく、とんかつとか餃子とかのサイドメニューや、ドリンクのメニューも豊富。家族連れやカップルも多い。何度来ても飽きない味なんだよ」

 味千ラーメンが香港に進出したのは、12年前の1996年のこと。地元企業と提携して店舗を増やし続け、今では東京23区の2倍の面積しかないという狭い香港で、なんと約28店舗まで事業を拡大している。

 同チェーンは中国本土にも進出しており、中国の街でチェーン店を見かけた日本人は、自然に地元に馴染んでいる店舗の様子を見て、「これも日系?」と目を疑うほどに繁盛しているという。

 味千ラーメンは、07年は香港・中国合わせて前年比50%も売上高を伸ばした。今年度末までに香港と中国を合わせて290店舗、09年には400店舗まで拡大する計画だ。味千ラーメン広報室長の重光悦枝氏は、「現地の事情に熟知したパートナーと組んだことが成功につながった。香港の雑誌もよく取材に来ますよ」と顔をほころばせる。

 香港への外資誘致を促進している政府系機関「インベスト香港」によると、味千ラーメンの快進撃に刺激を受けたためか、「日本の地方ラーメンチェーンも注目しているようです。ここ数年、香港に進出したいという飲食業者からの問い合わせが相次いでいる」という。

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