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金融市場異論百出

ブランド戦略は差別化の処方箋
世界1位米銀は50年の歴史あり

加藤 出 [東短リサーチ代表取締役社長]
2015年2月9日
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 企業のブランド価値を評価している英コンサルティング会社、ブランドファイナンスは「世界の銀行ブランド500」を毎年発表している。

歴史博物館に展示されている西部開拓時代の原寸大馬車。ウェルズ・ファーゴのブランドイメージを担う
Photo by Izuru Kato

 2007年は1位米シティバンク、2位英HSBC、3位米バンク・オブ・アメリカだったが、2月2日に発表された15年のランキングは様変わりした。07年はベスト50に1行も名前がなかった中国の銀行が、上位10行中、4行も入っていたことは驚きである。ちなみに邦銀のトップは三菱東京UFJ銀行で12位(07年34位)だった。

 そして、今年の1位は米ウェルズ・ファーゴである。07年7位から11年に2位へ上昇し、13年からは1位を維持している。英誌「ザ・バンカー」のブランドランキングでも昨年、世界1位だった。

 ウェルズ・ファーゴといえば、以前は「西海岸の大手地方銀行」といったイメージだったが、サブプライム・バブル破裂と金融危機の荒波の中で勝ち組に位置したため、今や全米有数の大手銀行に成長している。加えて、同行は以下に見るようにブランド戦略にも長年積極的に投資を行ってきた。

 サンフランシスコ中心部のモントゴメリー通りを歩いていると、歩道に面した場所に西部開拓時代の原寸大の赤い馬車(ステージコーチ)が展示されているのが見える(写真)。馬車の上部に金色の文字で「ウェルズ・ファーゴ」と書かれている。この同行の歴史博物館(入場無料)は、ゴールドラッシュ以降の西部の歴史を紹介している。

 ゴールドラッシュでカリフォルニア州の人口は1848~52年に6倍へ増加した。出稼ぎにやって来た人々は、金を適正なレートで換金して故郷の家族へ安全に送金することを望んでいた(採掘者が怪しげな業者にだまされるケースが多々あったようだ)。そこにウェルズ・ファーゴが登場し、多数の金の採掘現場の近くにオフィスを開いた。

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