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「引きこもり」するオトナたち

生活保護窓口にハローワーク併設の効果はいかに

池上正樹 [ジャーナリスト]
【第232回】 2015年2月16日
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「引きこもり」などの問題を抱えた当事者は、なかなか就労支援を適切に受けることが難しかったが…

 これまでの就労支援だけでは、「引きこもり」などの様々な課題を抱えた当事者を社会につなげることは、なかなか難しかった。

 心の傷を負い、社会的に撤退して行った結果、引きこもらざるを得なくなった人たちのすべてが、公的な目的の期限の中で就労につながれるわけではない。社会に出たい、自立したいと思いながら引きこもる人たちには、様々な背景があり、それぞれのペースもまったく違う。

 そこで、当事者の目線で、本人のペースに配慮しながら、本人の望む支援を一緒に設計していくことが必要になってくる。

 最近、行政の相談窓口に、縦割りの弊害をなくしてワンストップで対応していこうという流れが、少しずつ広がりつつある。

 2月2日、生活保護などの受給や相談に携わる、東京都町田市役所の福祉事務所にもハローワークの出張窓口が設置された。

 この窓口は、厚労省が昨年度から進めている、ハローワークと福祉が連携したワンストップ型の支援体制を全国的に整備し、 生活保護受給者などの生活困窮者の就労による自立を目指す「生活保護受給者等就労自立促進事業」だ。

 厚労省によると、同じような出張ハローワークは、昨年12月1日現在、全国の自治体の生活保護受給者窓口138ヵ所に常設。今年度中には、合わせて150ヵ所に設置される予定となっている。

 ハローワークが設置されているのは、生活保護受給者の比較的多い政令指定都市や中核都市が中心で、設置の意向を示して手を挙げた自治体だという。

 支援の対象になるのは、生活保護受給者(申請中も含む)、児童扶養手当受給者、住宅手当受給者などとなっている。

 中でも、メインの対象になるのは、受給者のうち、「高齢者」や「母子」、「傷病者・障害者」といった世帯を除く、「その他」世帯。その数は、全体の2割近くを占める約28万世帯に上る。

 ただ、今年4月1日以降は、同日施行される「生活困窮者自立支援法」に基づく対象者も含まれることになる。

 以前、当コラムで紹介したように、この制度は、全国の福祉事務所のある自治体に、同支援法に基づく窓口の設置が義務付けられるもので、対象者は、経済的に困窮しているという理由だけでなく、「引きこもり」状態の人を含む社会的孤立者、セクシュアル・マイノリティなど、様々な困難を抱える人たちもカバーされる。

 しかし、一般の求職者は利用できず、通常のハローワークを促される。

 「困窮者に1日でも早く集中的に仕事を探してもらいたい」

 町田市生活援護課の担当者は、そう狙いを説明する。

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池上正樹 [ジャーナリスト]

通信社などの勤務を経て、フリーのジャーナリストに。主に「心」や「街」を追いかける。1997年から日本の「ひきこもり」界隈を取材。東日本大震災直後、被災地に入り、ひきこもる人たちがどう行動したのかを調査。著書は『ひきこもる女性たち』(ベスト新書)、『大人のひきこもり』(講談社現代新書)、『下流中年』(SB新書/共著)、『ダメダメな人生を変えたいM君と生活保護』(ポプラ新書)、『あのとき、大川小学校で何が起きたのか』(青志社)など多数。TVやラジオにも多数出演。厚労省の全国KHJ家族会事業委員、東京都町田市「ひきこもり」ネットワーク専門部会委員なども務める。YAHOO!ニュース個人オーサー『僕の細道』

 


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「会社に行けない」「働けない」――家に引きこもる大人たちが増加し続けている。彼らはなぜ「引きこもり」するようになってしまったのか。理由とそうさせた社会的背景、そして苦悩を追う。

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