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現場の悩みを知り尽くしたプロが教える クレーム対応の教科書
【第13回】 2015年2月17日
著者・コラム紹介バックナンバー
援川聡

「組織の隙間」という“闇”に巣食う悪質クレーマー
クレームに対する及び腰が、問題を大きくしている

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昨年末からの食品への異物混入騒動はクレーム対応のあり方を考えるうえで格好の“教材”だ。「他社はどうしているか」という横並び意識、現場に責任を押しつける“逃げ”の姿勢がないか、クレームに対する組織対応をしっかり見直してほしい。(取材・構成 メディアポート)

「他社はどうしているのか?」が最大の関心事に

 まるか食品の『ペヤング』から日本マクドナルド、さらにさまざまな食品関連企業に飛び火した異物混入騒動は、クレーム対応のあり方を考えるうえで格好の“教材”である。

 たとえば、前回紹介した「正論モンスター」の増加には留意が必要だが、それだけでない。クレームへの「組織対応」を見直す手掛かりにもしてほしい。

 日本マクドナルドにおける異物混入が騒がれ始めてまもなく、ライバル社の社員から「当社では従業員教育をしっかり行っています」と、挑発的ともとれる発言が聞かれた。

 日頃から激しい競争にさらされている外食産業では、競合相手の“ピンチ”が自社の“チャンス”になりうる。それだけに「生き馬の目を抜く」シェア争いがあっても不思議ではないだろう。

 ところがその一方で、今回のように騒ぎが大きくなると、業界の雰囲気は一変する。「他社はどうしているのか?」――これが、最大の関心事だ。つまり、横並び意識である。「食品への異物混入はゼロにはならない」という現実を前に、企業は有効な手を打てないのである。

 1年前を思い出してほしい。食品偽装表示の大騒ぎである。阪急阪神ホテルズの食材偽装を皮切りに、食品関連企業の偽装・誤表示が次々と露見し、毎日のように企業の「謝罪会見」が開かれた。

 しかしこのとき、企業側は心から謝罪していたのだろうか? 「マスコミに嗅ぎつけられる前に公表したほうが得策だろう」という思惑があったのではないだろうか? 「見つかったのは、運が悪かった」というのが本音だったのかもしれない。これでは、「異物混入を絶対に許さない」などという「消費者の狭量」を批判することはできない。

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援川聡 

 

(株)エンゴシステム代表取締役。 1956年広島県生まれ。79年大阪府警察官に。95年に大手流通業に転職、元刑事の経験を生かしてトラブルや悪質なクレームの対応にあたる。その適切で確実な「解決術」は高い評価を受け、業界団体の講師を務めるほどに。2002年に独立し、(株)エンゴシステムを設立。豊富な現場経験と独自のノウハウをもとに、リアルタイムで企業はじめ医療機関、役所等をサポート。講演・セミナーは年間100回以上、新聞・雑誌への寄稿、テレビ出演も多数。たたき上げの警察官・刑事経験と、販売現場での実務経験の両方をもつ、クレーム対応の第一人者。 著書に『クレーム処理のプロが教える 断る技術』(幻冬舎)、『クレーマーの急所はここだ! 超プロがついに明かす どんな問題もすべて解決』(大和出版)、『理不尽な人に克つ方法』(小学館)など。

 


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