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人生をダメにする「相続トラブル」の実態と対策(上)

池田園子
2015年3月27日
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高齢化社会が進むにつれ、相続手続きに直面する人は増える一方。とりわけ都会在住の地方出身者は、突然親が亡くなったとき、自宅と実家の間を往復することになり、疲弊してしまうだろう。また、人によっては相続を巡って親族との仲が悪くなり、人生に大きな禍根を残すこともあるだろう。いつ「そのとき」が来るかは誰にも予想できない。だからこそ普段から身に付けておきたい相続の基礎知識を、弁護士や司法書士、税理士などの声を交えて解説する。大丈夫――、これだけ読んでおけば、最低限やるべきことはわかるはずだ。(取材・文/池田園子、編集協力/プレスラボ)

ヘタをすると生活が犠牲になる
ある日突然やって来る「相続」

平和な家族にも、ある日突然訪れるのが「相続トラブル」だ Photo:paylessimages-Fotolia.com

 「父の葬式が終わるか終わらないかのうちに、3人の兄弟間で始まった相続の話し合い。結局、長男である自分が代表相続人となり、実家を全部整理し、父の生前の預金通帳のとりまとめから不動産の処分まで、ほとんどの手続きを1人でやるハメになりました。その大変さは尋常ではなかったです」

 こう語るのは、東京都在住で福井県出身の会社員Bさん(45歳)。昨年、実家で1人暮らしの父親(78歳)が急死し、期せずして「親の相続」との格闘が始まった。

 凍結された父の預金口座から現金を相続する手続きだけでも、苦労は半端ではなかった。親や兄弟の戸籍など、地元の役所でしか取得できない公的書類、兄弟の署名と実印の捺印を施した遺産分割協議書など、窓口で提出を求められる書類が想像以上に多かったのだ。

 Bさんは半年間かかって何とか相続の道筋を付けたが、その間、東京の自宅で地元の役所、金融機関、不動産関係者らとやり取りした電話や封書は、膨大な量に上った。時には、東京で勤務している会社の仕事と折り合いをつけながら休暇を取り、東京と地元、さらには他県に住む弟たちの元にも何度か足を運んだ。

 あまりの疲労とストレスを紛らわすため、酒の量が増えたBさんは、相続が終わってみたら体重が5kg以上増えていたという。「亡くなった親の供養のため、と念じながら何とか頑張りました。しかしこれは……ヘタをすると自分の生活を犠牲にしてしまいますね」とBさんは疲れた顔で笑う。

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