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転職で幸せになる人、不幸になる人 丸山貴宏

年収ダウンでも将来大逆転できる正しい転職術

丸山貴宏 [株式会社クライス・アンド・カンパニー代表取締役]
【第12回】 2015年4月6日
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金銭以外の「給与」を
見積もって転職活動しているか

あなたには年収が下がってでもやりたい仕事がありますか?
Photo:naka-Fotolia.com

 金銭という意味での給与のほかに、「見えない給与」があるのをご存知でしょうか。

 先日あった事例です。あるコンサルティングファームに勤め、30代前半で年収900万円を得ている候補者がいました。「年収を下げたくない」と語っていた彼にはすぐ、急成長中のIT企業から年収1100万円という好条件のオファーが出ました。私はすんなりその会社で決まるだろうと思いました。

 しかし最終的に彼が選んだのは年収700万円台でオファーがあった、社会貢献活動を支援する仕事でした。全体的な給与水準が前にいた会社より低く、加えてこの候補者にとって未経験の業務も含まれるためオファーはIT企業をはるかに下回る水準でした。

 そんな決断をした理由は彼が将来、社会起業家になりたいという希望を持っていたことにありました。年収は下がってもこちらのほうが夢に近付けると考えたわけです。

 当初は年収を下げたくなかったこの候補者ですが、金銭的な収入はダウンしても新しい仕事のなかに「見えない給与」を見出したことが決断の決め手になったといえます。IT企業に転職すれば目先の条件はアップしますが、本来望んでいるキャリアの方向性からはそれてしまいます。

 ところが社会貢献活動支援の仕事に転職すれば本来やりたい分野で新しいチャレンジができ、仕事のなかで人的ネットワークを広げていくことも可能で、「社会起業家になる」というゴールに向けて前進できる。この候補者にとってそれは年収ダウンの金額を補って余りある「見えない給与」だったのです。

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丸山貴宏 [株式会社クライス・アンド・カンパニー代表取締役]

1986年滋賀大学経済学部卒業後、リクルート入社。7年間人事担当採用責任者として新卒、中途、留学生、外国人など多岐にわたる採用を担当し同社の急成長を人材採用の側面から支える。退職後現社を設立。リクルートで実践した「企業力を超える採用」の実現のため1000社を超える顧客にそのノウハウを提供、さまざまな分野の支援を実現。また個人へのキャリアコンサルティングは1万名を超え、「個人の本気に火をつける」面談には定評がある。49歳。1963年生まれ、いて座。

 


転職で幸せになる人、不幸になる人 丸山貴宏

35歳以上の転職がもはや当たり前の時代になり、これからはより多くの人が転職を意識することになる。しかしそのときに「転職の作法」を全く知らないがために、失敗し続けてしまっては本末転倒だ。この連載では、失敗した人を具体的な事例として出しながら、何が悪かったのか2万人を見てきた転職コンサルタント丸山貴宏の視点で一刀両断。成功へと導く手助けをします。

「転職で幸せになる人、不幸になる人 丸山貴宏」

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